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ティーナの物語9

ティーナは婚約を断った。

話が決まっていたものだから、相手はかなり腹を立てたようだった。


だが、家族はティーナの意思を尊重してくれた。


「誰か好きな人がいるのかい?」


父に言われ、ティーナは頷いた。


「この村の者かね?その人と結婚するつもりなのかい?」


黙っていた。


言えない。

言えるわけない。


まさか、私が…

何の取り柄もない、私が…

神に愛されているなど…


両親も兄も、ティーナを気遣ってそれ以上は問いただそうとはしなかった。



Γゼノ!ゼノ!」


いつも丘を駆け上がり、息を切らしたその先で。


「ティーナ、待っていた。」


彼は心底嬉しそうに笑っている。


「おいで…。」


手を差し出す彼の胸に飛び込む。

ぎゅっと優しくゼノが抱き止める。


「ティーナ、愛してる。」


神の言葉は真実。

愛しそうに自分を抱き締め、離そうとしない。


「ゼノ…」


漆黒の瞳が切なく揺れる。

神の瞳に、ティーナだけが映っているのも、真実。


ふわっと花びらが落ちるように、ティーナの唇に下りる口づけ。


甘くて、情熱的で…

何度も何度も…

吐息と共に…


それも真実。


「…ずっと君といたい。」


叶わずとも、その想いは真実。




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