僕を好きになって4(ロイ視点)
夜の暗がりの先に歩く彼女を追った。
Γルリ。」
追い付いて、手を掴んだ。振り向いた彼女は苦しそうだった。悲しいような恐れるような表情だった。
掴んだ手を引き寄せ、僕はルリを抱き締めた。いつの間にか、僕は彼女より少しだけ背を越えていた。
Γルリ……僕のこと、好き?」
Γ……好きよ。」
抵抗せず、じっとしてルリは小さく答えてくれた。驚いた。きっと答えてくれないと思ったから。
凄く嬉しかった!ぎゅっと抱き締めて、彼女の体の柔らかさなんかを感じた。
Γ…ルリ!」
そっと僕の背中を撫でてくれた。それから思い出したように指で僕の背中をつっとなぞった。くすぐったさに感じて悶えた。
Γ…うっ、ダメ…ゾクゾクが…ふっう」
ぷっと、ルリが吹き出した。笑ってくれた。あ、もっと笑って欲しい。
Γ…ルリ、キスしたい。」
Γいいの?ロイには刺激が強いかもよ?」
Γあ…うぅ」
ふふっとルリが笑う。子ども扱いは、もう十分だ。
Γルリ、僕は今日16になったんだよ。」
Γえ?」
盗賊の話題で皆が誕生日(拾われた日)を忘れてくれて幸運だった。覚えていたら、年齢詐称がばれていた。
Γルリと本当の夫婦で、い、一緒に寝てもいい歳だ。」
Γ…………」
言ってから後悔した。あんな酷い目にあったのは、ほんの数ヶ月前。まだ辛いはずだ。
僕が目を反らしていると、ルリは僕の首に腕をからませてきた。ずいっと顔を近づけて挑戦的に微笑む。
Γ誘ってるの?」
Γう…」
ぞくりとして、呼吸が乱れた。
はあ、色っぽい…
でも、酔ってるでしょ。
それに、ごまかされた?
Γロイ」
ルイは僕の頬に、そうっと優しくキスをしてくれた。ぽおっとした僕が動き出す前に、ルリは笑って行ってしまった。




