私を嫌って3
私は野営地の近くの河原にいた。手にはハサミと鏡。
薄く霧がかかる中、辺りの小さな岩に座り、腰まである黒髪を持った。
シャキ シャキ
迷うこと無く切り落とした。後ろを鏡を見て、なんとか揃えた。川に流され髪が流れていく。肩につかないぐらいの長さに整えて、私は立ち上がった。
短くなった髪を見てロイは驚いていたけれど、よく似合うね、と言ってくれた。
もう肩が見えても平気だから、と言ったら嬉しそうに笑ってくれた。
ありがとう、ロイ。
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Γルリお姉ちゃん、遊んで!」
Γあ、私も!」
Γいいよ、何して遊ぶ?」
ルリが隊商の子供達の相手をしているのを、僕は遠くから座って眺めていた。夕焼けの空の下、短くなった髪を揺らして、楽しそうに彼女は笑っていた。
ルリは子供が好きで、子供達もよくなついていた。たまに子守りを引き受ける彼女が、赤ん坊を抱いて優しい表情をしているのを見かける。
僕はルリのそんな顔を見るのが好きだ。こっちまで嬉しくなるから。
Γロイ、ルリを見てるの?」
ナディアが隣に来て座った。僕は薄く愛想笑いをして立ち上がった。ナディアにも他の人にも、必要なことしかあまり話さず、一線を置いている。父親代わりのロッドにぐらいしか心を許せない。魔法なんて使う自分が、皆から浮いているのは幼い頃から分かっていたから。
だけど、僕はルリとは沢山話したい。もっと近くにいたい。
ナディアが僕に視線を向け、それからルリを見て遠慮がちに口を開いた。
Γルリは何か隠してるのかしら?」
Γ………うん。」
それは僕でも分かった。時折、思い出したように表情を曇らせる彼女を知っている。
Γロイ気付いてる?ルリ、毎日のように悪夢を見てうなされてる。」
無言で頷く。
どうしたらルリは安らげるのだろう?どうしたらもっと僕に心を開いてくれる?
いつかその悪夢の原因から彼女が解き放たれることを願う。
そうしたら、僕に心からの笑みをくれるだろうか?
僕はただ、ルリを幸せにしたい。
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