表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/100

奴隷じゃない4

少しずつpvも増えて、ありがたいです。優しい読者様に感謝です。

驚いたロイが、私の顔を覗き込んだ。そして、自分が痛そうに顔を歪めた。


Γルリ…」


ぶたれた頬に手を当てて癒し、涙を流す私の頭を、ロイはそうっと抱えてくれた。顔を寄せて、片方の手で私の背を抱こうとした。

でも触れた途端、パッと手を離した。今頃になって私が裸だと気付いたらしい。


Γ…少し、さ、触るよ。」


再び、おずおずと背に触れ、慰めるように上下に撫でる。


Γ…っ…」


私は、しばらく声を殺して泣いた。彼の手は大きかった。撫でられて安心できた。


Γ…ルリ」


撫でていた手が、どんどんゆっくりとなっていく。それが撫でるのではなく、なぞるように触れるのに変わる。

身動ぎすると、気が付いたように手を止めた。


Γごめん。」


私の肌の感触を愛して、ロイはぽつりと謝った。


**********

どのくらいたっただろう。

顔を反らして目を瞑り、ロイは私に自分の上着を押し付けた。


Γむ、胸…それで隠して」


もうだいぶ見られた気がするが、私が隠すと赤い顔で振り向いた。さっきの男達相手の時の剣幕とは偉い違いだ。


Γ…肩、見てもいい?」


黙って頷くと、ロイは遠慮がちに顔を近づけた。私の奴隷印をちらっと見てから、直ぐに隠すようにそれを手で覆った。

恥ずかしくて、私はあさっての方向を見ていた。


Γ気付かなくて、ごめん。知らなくて…」


ロイが、ゆっくりと肩から手を離すと、焼き印は消えていた。最初から何も無かったように。


Γもう奴隷じゃない。」


言われた拍子に、涙がポロっと零れた。その肩に、彼は微かにキスをした。


Γ僕のモノだ。僕の、大事なモノだよ。」


小さく呟く彼は、そこだけは決して譲らない。私はそれが子供の我が儘のようで呆れると同時に、少し怖かった。情念のような、どこか熱を放つ暗がりに覚えがあったから。

ロイが、いきなり私をヒョイとおぶって歩き出した。


Γロ、ロイ、私歩けるわ!」

Γそんな格好で?ダメ、僕がこうしていたいの。」


軽々と背負う彼が、わざと明るく言う。


Γ恥ずかしかったら顔、隠してて。」


観念してロイのうなじ辺りに顔を引っ付ける。


落ち着く匂いがした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ