必要なのは愛
何気ない短い風景です。
めんどくさい。
そう思っていても、どうしてもやらなけりゃならないことがいっぱいある。
今の自分が楽をしていても、結局は後の自分がぶつぶつ文句を言いながらもやらなくてはならない。
だから、例えめんどうでも今やるのか?
それとも、後でやるのか?
過去を振り返ってみたところで、やっぱり今と同じ難問にぶつかっている。
あの時だって、「いつやるのか?」の決断で随分時間を割いた。
ふと視点を変えてみる。
要するに性格の問題のような気もする。
普段からさっ、ぱっと行動できるやつなら、目の前に積まれた出来事をすぐにでも解決したくなるだろう。
どんなに些細なことだって、きっとそうだ。
例えば寝っ転がっていたとしよう、傍にティッシュはない。
だが、うっかりくしゃみをしてしまい、鼻をかみたい状況。
そんな時、「あ~」と声をあげ、体に鉛でも入っているみたいな重い足取りでテーブルの上のティッシュをすぐにでも取りに行き、じゃーと鼻をかんですっきりするのか。
それとも、鼻水がぐじゅぐじゅしていようが、吸ってなんとかやり過ごそうとするのか。
それだって、小さすぎることだとしても「めんどくさい」が絡む事例だ。
起き上がって鼻をかみに行く方は天国だろうが、そのまま何とかやり過ごそうとする方は若干の地獄だ。
そうか。
この世の中は、全て若干の天国と地獄が存在しているのか。
そう言えば、「世界に今必要なのは愛」っていう歌がある。
「もう山も川も海も丘も入りません。欲しいのは愛。」
そうか…今、人々に必要なのは、「愛」なのか。
ぶつぶつと独り言の脳内会議をしながら、神様は厚い雲の分け目から下界の様子を伺った。
最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。




