表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

02 音と匂いの扉

今日は木祖のお兄さんの話です。

―――今日は早く起きてしまった。なぜだろう。


布団から出る気もなれず、スマートフォンをいじる。


こういう時に取り出すのは大抵ツイッターだ。手軽に楽しめるのが魅力だと思っているが、実際どうなんだろう。


スマートフォン独特の指の動きをすると画面は下にスクロールされる。


その内容は投稿者その人の愚痴、友達とのくだらない会話、笑わせにきている画像、色々な公式アカウントなど、多岐にわたる。


「ハハッ、おもしろいな。」


こんな感じの悪ふざけが嫌いな男子高校生はいないだろう。


俺は軽くほほえみながら画面をスクロールさせると、ある記事に目が吸い寄せられた。その記事の題名は、


『あなたも気を付けたほうがいいかも?都市伝説特集~!』


などという陳腐なゴシップのような何かだった。


「こうゆーの、なんていうのかなぁ…」


アクセスとかが欲しいのはわかるが、こんなものを書いていったいなんの気持ちが満たされるのだろうか。


普段は何も考えずそのままゴシップ記事から目をそらす彼だが、たまたま今回は、それを見てみるのも悪くないかもな…と思い、記事を開いた。


「あっ…!」


そして俺はミスをしたのに気づいた。こういう記事は大抵インターネットにつながるのだ。そして今回線をWIFIにするのを忘れていた。しかも今は月が終わろうとしている。つまり、


「通信制限かぁぁぁぁあぁ~」


俺は枕に顔をうずめながら言った。通信制限になるとWIFIでないと通信がものすごく重くなるのだ。


「ああ!もう!」


俺は壁に向かって携帯を投げるように置き、寝ようとした。


「*@**!*」


ん?なんだこの音。妙にでかいなー。


「*+!+‘+‘!>@<?+*!_}|++++@@@」


……なんか女の声が聞こえる。隣は木祖の部屋だし、あいつが女連れ込んでるとかは無いよなぁ。

言語に聞こえなくもないが、それにしては言葉が不規則だ。ナンダコレ


「*‘{+=~!!」


その瞬間、部屋がイカ臭さで満たされた。


「うっ!」


あれをしているにはこれは臭すぎる。そのにおいに耐えること数分、さっきまでなにもなかったかように、匂いはスーッと消えた。


「おーい木祖、どーなってん…」


扉を開けて、硬直した。


そこには、美少女が一人で寝ていた。

ちなみにこのお兄さん、彼女持ちです。しかも今別れようとしています。兄さん側から。非リアの敵です。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ