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何度でも『好き』と言うよ 君のそばに行けるまで  

作者: 銀 歌月

ちゅうにくさいですが、なんとなく。


隣にいるのが当たり前だった

大切なものほど、失ってから気づくって誰かが言っていた

僕はそんなに愚かじゃないって思っていたけど

そんな僕が一番滑稽だったかも知れない

同じ道を何百回、何千回、何億回歩いてきた

季節が廻り、時間は過ぎて、目線がだんだん高くなって、街の風景も変わった

それでも、君は変わらずにそこにいた


2人の道が分かれて始めて知った

1人がこんなに寂しいことを

当たり前が続かないことを

君が好きなことも


初めて神様に感謝した

本当に消えてしまう前に気づけたことに

君がいることに


だから



何度でも『好き』と言うよ

君のそばに行けるまで


*****

やっと追いついたんだ

大切なものほど、壊したくなるって言ってた人がいた

僕はそんなに狂ってない思っていたけど

なんとなくそんな感情が分かるような気がした

同じやり取りを何百回、何千回、何億回続けてきた

結婚して、子供もできて、互いに年を取り、街の風景は変わり続けた

それでも、君は変わらずそこにいた


2人きりになって初めて知った

2人でも寂しいことを

随分と欲張りになったことを

君の隣がまた当たり前に戻っていたことも


また神様に感謝した

家族に出会わせてくれてありがとうと

君たちがいることに


だから




何度でも『愛してる』と伝えるよ

君の隣に在る限り


*****

分かっていたはずなんだ

誰に言われなくても、永遠なんてないことぐらい

僕だって知っている、分かっていると思っていたけど

どうしようもないくらい幸せで忘れていたんだ

同じ時間を、何百回、何千回、何億回重ねてきた

技術は進み、空気は汚れ、目も耳も悪くなってきて、街の風景はもう残ってない

そして、そこには君もいなかった


また1人になって初めて知った

本当に1人になったことを

随分弱くなったことを

それでも君が好きなことも


初めて現実を呪った

当然を、当たり前の死を、1人で重ねる時間があることに

『生きて』と残した君も


だから



何度でも『ありがとう』いうから

僕を置いて行かないで


*****

最後まで、生きるよ

君も分まで、生きるよ

そこに君はいないけど

君の軌跡を見つけるたび心が暖かくなるんだ

君と過ごした時間よりかは暖かくはないけど


だから


何度目か分かんないわがまま

僕が行くまで待っていてね

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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