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貴女が支えてくれるから

作者: ausunoto
掲載日:2026/09/10

私は

ペジー・ダナー


訪問看護師をしていたが

実家の家業を継ぐため

個人経営のスーパーをしている


22時

この時間に

あの人はやってくる



「(・・・今日もきれいだなぁ)」


身だしなみされて

清潔感があって


シンプルで

おしゃれな服装



「(たしか

  今の服のトレンドって

  シンプルだっけ)」



つい

見惚れてしまう男性


いつも

半額の焼き芋を

買っていく




しばらく経ったある日



「(・・・あれ)」



清潔感のバケモノが

今日はやけにひどい


髪はとかされていないし

服はしわだらけ


ヒゲも

伸ばしっぱなし



「(・・・何か

  ・・・事情でも

  ・・・あったのかな?)」




でも

イケメンは

身だしなみが

ひどくても

イケメンなんだな




そして

それが

ずっと続いた





さすがに気になって

声をかけてみた



「君 どうしたの?」


「・・・え?」



聞くのをためらっていた

触れられたくないことかもしれない



だけど

だんだん

ひどくなっていく彼が心配で

つい声をかけてしまった





「なにか

 事情があるの?」



「・・・・・」



しばらく

沈黙が流れる



聞かなきゃ良かったかも

そう思ってしまった




「・・・話しても

 ・・・いいの?」



そう言ってくれたので

私は その話を聞いた




彼は

精神障害者で


さいきん

ずっと身体を悪くしてるらしい




「・・・つらかったね?

 それで さいきん

 あんなだったのね」



「・・・僕だって本当は

 ・・・いつも

 ・・・きれいにしていたいんだ」



悲しそうに

そう言う彼



ネットでは


”身だしなみもできない人は

育ちの悪い人”


など

決めつけて書き込む人も居るが


事情があって

やりたくてもできない人が居る



「もしかして

 半額の焼き芋も」



「・・・障害基礎年金暮らしだから

 ・・・ハイエナみたいで

 ・・・ごめんなさい」



「そう思わなくていいよ?

 生きるために必死だったんだもんね

 それに売れ残りもフードロスも

 なくなるし助かってるよ」


「・・・そんなこと

 ・・・言ってくれるのですね」



なんとかしてあげようと思えばできるな


その言葉が頭をよぎり

私の思考を支配する



よけいなお世話かもしれない

しない方が良いかもしれない


・・・・・でも



「私が

 身だしなみしてあげようか?」


「・・・・・え」


「私 実家の

 この店 継ぐ前に

 訪問看護してたの

 君の身だしなみ

 私ならできるけど」


「・・・そんな

 ・・・わるいです」



そう言うだろうと思ってたけど



「なんか職業柄

 放っておけないんだよね

 それに君

 募金とか

 誰かが

 その辺りに置いていった

 カートを

 戻してくれたりしてたでしょ?


 いつも 穏やかに

 店員にも挨拶してくれるし」



「・・・見てたのですか?」



「うん

 優しい人だと思ってたよ?

 そのお礼だと思って?」


「・・・・・・・」






後日


彼の家に

おじゃまさせてもらった



「・・・ごめんなさい」


開口一番に謝る彼



部屋がすごい



「大丈夫だよ?

 身体が悪くて

 できないんだよね?


 私が

 きれいにしていいなら

 していい範囲でするけど?」



承諾を得たので

それをした


申し訳なさそうに

していたけど



そして

ヒゲを剃って


髪も

洗って


身体も

きれいにするの

手伝って



まあ

年頃の男の子?だから


「水着でいいよ?」と言っても

抵抗があったらしいけど





「よし できた」


「・・・・・・・」


「見まごうこともない

 イケメンのできあがり」



「・・・訪問看護師さんって

 ・・・すごい

 でも いいの?

 ・・・僕

 ・・・お金ないし」



「私が

 昔を思い出せて

 楽しかったし」



申し訳なさそうにする彼


私は

「大丈夫だよ?

 楽しいから」とだけ伝えた





後日


従業員の

アシアが言う


「さいきん あの人

 きれいにしてますね?」


「そうだね

 なにか

 心境の変化でも

 あったのかもね」




「・・・あの

 ・・・ペジーさん

 ・・・お昼休みあるのなら

 ・・・お話していいですか?」



おっと

イケメンの誘い


まあ

それだけじゃなく

この人は

穏やかで

感じの良い人だから






休憩室に通すと

まず出て来た言葉が


「ありがとう」だった


訪問看護時代を

思い出すなぁ



「・・・なんで

 ・・・そこまで

 ・・・してくれるの?」



気を使わせたくなかったから

「私の自己満足」


そう返す事にした



「・・・・・・・・」


納得してなさそう




「・・・あの」



言いずらそうに

してる彼を見て


「話していいよ?」とだけ伝えた



「・・・好きになっちゃったって

 ・・・言ったら迷惑ですか?」


お~っと

まさかの展開



「むしろ

 君みたいに

 穏やかで優しいイケメン

 私がゲットしちゃっていいの?」


「・・・ペジーさんになら

 ・・・何されてもいいです」



自覚してるか?

男の子?


かなり

やばい発言してるぞ?




「じゃあ

 好きにしていい?」


からかい交じりに

そう言ってみたけど



「・・・はい

 ・・・好きにしてください」



お~っと

すごい発言でてきた


本当に私は

君を好きにしちゃうぞ?



まあ

好きにできちゃう日があったけど

背徳感やばかったから

踏みとどまったよね



こうして彼

ジャニー・ロナとの

不思議な関りが

ずっと続く。



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