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第4話 恋人だから

「もしかしてお前が熱出したのって僕が原因だったりするのか?」


「、、、まあ、関係はあるかな」


 全力で眼をそらしながら雪音はうなずいた。


「全く。そんなになるまで僕のことが好きだったなら悪口なんて言うなよ。小学生かお前は」


「だ、だって恥ずかしかったんだもん! しょうがないじゃん!」


 いや、しょうがなくはないだろ。


「これからはやめてくれよな。結構心に来るんだからさ」


「うん。わかった。改めてごめんなさい」


 雪音は素直に頭を下げてきた。

 ここで許さないっていう手はないので許すことにする。


「いいよ。それよりも体は大丈夫か? 熱があるみたいだけど」


「秋と付き合えて完全に治った! って言えればいいんだけどさすがにしんどいかな。頭も痛いしちょっとだるい」


「そか。とりあえず小粥とか食うか?」


「うん。ありがとね」


 急に素直になった雪音が少し新鮮で面白くなるけど何とか笑うのをこらえる。


「おっけ。すぐ作ってくるからおとなしく待ってろよ」


「うん!」


 ◇


「やった! え!? 僕、本当に雪音と付き合えたのか!?」


 僕は雪音の部屋を後にして喜びをかみしめていた。

 だって、十数年も片思いをしてた。しかも嫌われてると思っていた人と付き合えたんだからうれしくないわけがない。


「うう~~~ん! 彼女ができた作戦結果的には大成功だ!」


 ガッツポーズをしながら喜びをかみしめる。


「おっと、さすがにそろそろおかゆ作んないとな」


 正気に戻っておかゆを作る用意を始めた。

 簡単だからすぐに終わった。


「雪音出来たよ~」


 そう言いながら部屋のドアを開けて雪音に小粥の乗ったお盆を差し出した。


「ありがと。秋って意外と料理はできるよね」


「意外とって何だ意外とって。それに小粥くらい誰でもできるだろ」


「まあ、それはそうなんだけどね」


「とっとと食べて薬飲んで寝てろ。せっかく恋人になったんだからお前が元気ないのはいやだからさ」


「うん。ありがとね。私も早く元気になって秋と遊びに行きたいよ」


 蒼いって雪音は微笑む。

 それは久しぶりに見た表情だった。

 昔はよくこの顔を見ていた気がするけど、気が付けば雪音は僕に暴言と悪態しかつかなくなっていた。

 あの時は結構しんどかったことを今でも覚えている。

 好きな子にいきなり嫌われたと思ったんだから当然か。

 だからこそ、いま雪音と付き合えて本当にうれしかった。


「ああ。早く元気になってくれ。最近は雪音と外に遊びに行ってなかったから何処かに行こう」


「それってデートのお誘い?」


「そんなところだ。だから早く元気になってくれ」


「、、、うん。楽しみにしてるね」


 顔を赤らめて雪音はそうかえしてきた。

 久々に見る本当に可愛い雪音に心臓を破壊されそうになったけど何とかこらえる。


「食い終わったら呼んでくれ。食器洗ってくるから」


「わかった。いろいろとありがとね」


「気にすんな。僕たちはもう《《恋人》》なんだからさ」


 少し照れくさいけどそう言い残して部屋を後にした。

 勿論、頭を冷やしたいという気持ちもある。

 雪音が可愛すぎて頭がどうにかなりそうだったからだ。

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― 新着の感想 ―
早々にタイトル回収してしまったけどここからどうなるのか楽しみ
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