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第五十三章  ---アビリティ・メジャメント--- (2)

大型エレベーターを降りると、前と左右に

幅30mは優にある通路があった。


天井まで50mは有りそうだ。


構造や紋様(もんよう)はメタルチックだが色は白っぽい。


窓が無いにも関わらず、壁、床、天井

から自然光のような光が差す。


左右の通路はゆっくりとカーブしており、

先が見えない。


その広い通路に、左行き、右行きの

バスの様な車両が7台づつ停車している。


挿絵(By みてみん)


タイヤが無いので、電磁力で移動する

タイプなのだろう。


勅使河原(てしがわら)が声を張る。

「降りたら順に、こちらのカートに乗って

 くれ。左行きの一番、前の車両から

 A組、チーム(ごと)に座ってくれ。」


1つの車両に30列の座席が設けてあり、

バスの様に真ん中が通路で、左右に

3人づつ座れるようになっていた。


挿絵(By みてみん)


マリア達はゆっくり移動して4台目の

E,F組と表示の車両の一番奥に陣取った。


左奥からアリス、真ん中にマリア、

通路突き当りに北道が立った。


「貴方は大きいんだから、立ってなさい!」

マリアは容赦ない。


スピーカーを通して勅使河原(てしがわら)の声がする。

「ここで、20チーム5つのグループに

 に分かれてもらう。

 各カートに分乗した者どうしが同じ

 グループとする。

 配布された色の付いた帽子を全員が

 被ってくれ。

 これはルールですので、被っていない

 者の居るチームは即、失格とする。」


バスに赤髪の目立つ女性を先頭に、3人

乗って来た。


外から、立ったままの北道を見つけた

ようだ。


「北道、同じチームね。」


「お嬢さま、赤目を仕留めて見せますわ!」


キャロライン・(しのぶ)が金魚のフン2人を

(ともな)って、奥の右の席に陣取った。


勅使河原(てしがわら)のスピーカー説明は続く。

「フレンドリーファイアーを有効とする

 為、同じチームを撃つとマイナス

 ポイントが付与される。

 これは内申書、調査書にも載ります

 ので、くれぐれも注意しろ!」


バスに箱を持った職員が乗り込んできて

ぺっちゃんこ の布の帽子を配ってきた。


「お姉さま、灰色ですけど・・・?

 このゴムは何でしょう・・・」


「・・・マリア、静まりなさい。」


バスが動きだした。


スピーカーから勅使河原の声がする。

「各エリアに、チーム(ごと)に降りてもらう。」


10分位でバスが停車した。


前を走るバスはそのまま走り続ける。


全員がバスを降りた。


ゴゴゴゴゴゴゴゴーッ!


広大な通路の、左の壁がスライドして

開き出して中の景色が見えて来た。


「お~!」


「すごーい!」


「へぇ~!」


皆、それぞれに感嘆の声が出た。


自然と景色を観ながら、皆エリア内に

吸い込まれていく。


「これが室内なんて・・・」


「すごいわね・・・」


それぞれに話す。


何処かにある、スピーカーから声がする。


「皆、配布された帽子を被ってくれ。

 ここは、観ての通り、森林エリアだ。

 グレイのグループ20チーム、60名は

 ここからスタートしてもらう。

 120分後に再度、出口が開く。

 もちろん同じ場所が開くとは限らない。

 タスクやPvPでポイントを稼いで、

 脱出したチームが高順位になるだろう。

 それでは、怪我の無いように、気を

 つけてくれ。」


Pv(プレイヤーバーサス)(プレイヤー)・・・プレイヤー同士の戦闘。


全員が森の中に入ると、再び壁が音を

立てて閉まった。


「お姉さま、ダサいですって!」

小声でマリアが言う。


挿絵(By みてみん)

(マリア)


アリスは、グレイの体操帽を深く被って

白いゴムを顎まで伸ばして止めていた。


他の女性は帽子を斜めにしたり、後ろ

向きにしたり、大体の者がピンで留めて

お洒落に、演出したりしていた。


「・・・マリアこの帽子は、200年以上

 もの昔に、ジュニアスクールの生徒が、

 被っていたもので、民芸品よ。

 これを被れるなんて・・・すごいわ!」


(もぅお姉さまったら、やめてほしい!)


「・・・あらあら、ダサい従者を持つと

 大変ね!」


キャロラインの近くの緑川か青田が言った。


「貴方ね、誰にモノを言ってるか

 解ってる?!」


北道が割って間に入る。


挿絵(By みてみん)

(北道)


「偲、今回は休戦としようや。」


「フレンドリーファイヤーもあるし、

 仕方無いわね・・・」


挿絵(By みてみん)

(キャロライン・偲)


キャロラインが珍しく、しおらしい。


まだ、マリアは青田か緑川か2人を見

ている。


「・・マリア、ゲームを楽しみましょ。」

アリスは前の方を見ている。


壁沿いを進むチーム、森を抜けていく

チーム、壁沿いを戻って行くチーム、

大きく3つに分かれた。


「お嬢様、壁沿いを進みませんか。」


青田なのか緑川がキャロラインに進言する。


「北道はどう思うの?」


キャロラインが尋ねる。


「あんたね、このデカ物はわたくし達の

 チームでしょ、口を出さないでくれる?」


アリスが後ろから背中をさする。


「・・・壁沿いを進んだ方が注意力を

 絞る事ができる・・・」


北道が独り言のように言う。


マリアが北道に何か言いかけて、


「ああ、独り言だ独り言・・・」


北道があわてて言う。


既に、青田達はキャロラインを真ん中にして、

一列で壁沿いを進み出していた。


挿絵(By みてみん)

(キャロライン・偲)


光線銃は先頭のどちらかが持っているようだ。


「銃もリストバンドも、俺でいいのか?」

北道がマリアに最終、確認した。


「一応、私とお姉さまを守ってくれるん

 でしょ。」

バスを降りてマリアの一声で決まっていた。


キャロラインのチームの20m位後ろを、

北道を先頭に、アリス、殿(しんがり)をマリアが

一列で続いた。


北道が呟く・・・


「壁沿いを動けている間はいいが、

 グレイの帽子は森林では目立つな。」


「・・じゃあ、廃墟(はいきょ)エリアへ移動でしょ!」

マリアは容赦ない。


「そうだが、エリアの(つな)がりが判らん。」

北道が言う。


「判らんじゃ、ないでしょう!

 普通にエリアの工事する方に回って、

 考えてみて・・・

 少なくみても、森林と廃墟は並べて造ら

 ないでしょ!」


マリアが北道をバカ呼ばわりしなくて

良かった・・・アリスはそう考えていた。


「そ、そうだな。森から林、河川か山か

 崖、それから廃墟だな・・・

 森林からは一番、遠くだな。」


「だからこそ、出口は森林と廃墟に開く

 と考えられるわ!」

マリアが言い放つ。


「・・なら、このまま、ここで時間を

 (つぶ)すか・・・」

北道が迷ったように言う。


「・・・あなたね、あのお嬢さんの事、

 考えたわね!」


「い、いや、お前らの事もいっしょだ。」


「あんた、バカ?ここに居て、お嬢さん

 守れると思うの?逃げ遂せるとでも、

 思ってる?

 バス見たでしょ、先頭の1号車は、

 ほぼA組の人たちだったわ。

 だから廃墟で降ろされたのは、A組の

 チームの人たち・・・判った?」


(あちゃバカと言った!バカはやめて、

 それ以上言わないで。)

アリスは一人困っていた。


「・・・いや、そうなのか・・・」

北道が俯く。


アリスが振り返って、マリアを見て、

両手で、押さえて、押さえてをする。


マリアが北道を見て続ける、

「いいから、お嬢さんを生き残す気

 だったら、廃墟に向かいなさい。

 途中、河川を出来るだけ避けて、

 岩山を登りましょう・・・」


北道は自分自身の目で観る緑色の景色が

白、黒に次々に変わっている感覚に

また陥っていた。


◇◇◇

有難うございました。

続きが読みたい。いい感じ。興味ある。仕方ないな。

関心を持って下さった皆様。

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とても励みになります。

ブックマークも出来る方は、

どうぞ宜しくお願い致します。(りん)

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