第三章 プロローグ(2) The beginning.
--ペンタグラム球体内部--
キュイーン,キュイーン,キュイーン,キュイーン・・・
緊急事態を告げる甲高いサイレンの音波が、
けたたましく鳴り響いている・・・
「九つ目か・・・・」
声の主は二足歩行に見えるが
それ自体が白く輝いていて、直視できない。
精神に直接響くイマジネーションからその内容を理解する。
重く老齢な声の響き、そして愛を感じる。
この白い空間には白、赤、紫の合計3つの発光体が存在した。
悲しみの感情に包まれている・・・
「このMCR(炉)で最後です陛下・・・」
紫の発光体が白い発光体に語りかける・・・
広大な白い空間の空中に大きな球状の立体映像が映し出されている。
その立体映像を見上げるように三柱の発光体は居た。
「このMCR(炉)で失敗しますと
リインカネーションのソウルエネルギーがなくなり、
生命の循環創成が不可能となります・・・」
紫の発光体が消え入りそうにつぶやく・・・
キュイーンキュイーンキュイーンキュイーン・・・
その空間に突如 別の精神干渉が入り込む。
「最終防衛ラインから報告!」
「トラデスが第七防衛ラインを突破しました!」
「陛下、総司令・・・我々も佰柱も残っておりません。
もう時間がありません!」
切羽詰まった感情が流れ込む・・・・
第七防衛ラインからここまで50万光年しかない・・・・
白い空間の一部に大きな壁のような機械があり、
機械の真ん中の床には大きな朱色の卵型のものが
挟まれていた。
紫と白と赤に輝く三柱の大きな発光体は
悲しみの感情に包まれていた。
ただ、その白と紫の発光体は非常に強い闘志を、
もう一つの赤い発光体からは大きな愛情をも感じた。
大きな白い発光体から思念波が響き渡る。
「よし・・第九MCRにて準備を開始!」
・・次元の異なるMCRを司る空間にも響き渡った・・・・
遠く離れた空間や別次元へも精神に直接こだまする。
祈りに似た感情・・・・
・・・・それは、陛下の深い情念波。
MCRとは多次元創成炉(Multidimension Creation Reactor)のことをいい、
それを制御する部署をMCRDといった。
MCRD(Multidimension Creation Reactor Department)には
十柱のセイント(聖銀河守護闘士)が居た。
MCRを司る空間は水色で、そこにMCRD全員、
等間隔でその機械を囲み、
それぞれに空間に表示されるディスプレイの各種データを追いながら、
新たな項目をインプットしてた。
「ナインスMCR、インプロージョンスタート!」・・・
「インプロージョンスタート!」スイッチが入りセイントが復唱する・・・
「各グラビティーダンパ正常・・・MCR内圧力上昇、
多次元サプレッションプール解放・・・・ラプチャーデイスク正常・・・」
正確に順調に操作は進む・・・・
白い空間にはMCRの立体映像以外に、
床に、大きな機械的なものに上下を挟まれた卵型のカプセルがあった。
カプセル自体の大きさは長い方で10メートル
短い方は3メートル足らず。少し朱に輝いて見える。
カプセルに比べると立体映像に映し出される炉は
一辺が300メートルを超える大きさがあって、その巨大さが解った。
白と赤の発光体は周りからの比較で、背の高さが10メートル前後
もう一人は7メートル位といったところ。
もう一つの紫に輝く発光体も10メートルを超える大きさに見えた。
その時カプセルの中にいた彼は、今の基準でしかものを測れない。
今思えば彼の父はもっと大きかったかもしれないし、
彼の母はもっと暖かかったかもしれない。
彼、ケイティの一番 古い記憶。・・・
高次存在の彼らは神体の大きさも自在に変化できた、という事。
有難うございました。
続きが読みたい。いい感じ。興味ある。仕方ないな。
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