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第6話 これから、ギリスさんと話します


「レイジ君。君はこれからどうするつもりだい?」


「あっ・・・。そう言えば、街に入ってからのことは何も考えて無かったです・・・。すみませんでした・・・」


「いや、謝らなくっても大丈夫だよレイジ君。もし、これからのことについて何も決まっていないのなら、おすすめの宿屋があるからレイジ君に紹介したいと思っているんだけど・・・、どうかな?」


「そ・・・その、とてもありがたいことなんですけど・・・。実は、俺ここに来る道中にお金などが全部入っている荷物を盗賊に盗まれてしまい、宿屋などの宿泊施設に泊まることが出来ないんですよ・・・」


年輩の兵士から街に入る許可を貰い、俺たちが乗っている馬車は年季の入っている石畳の上をガタガタ揺れながら真っ直ぐに進んでいた。

俺は、馬車の荷台乗り揺れながら、荷台から少しだけ顔を出し街の景色を眺めていた。

俺が、街の景色を眺めていると馭者台に座っているギリスさんからそう声をかけられた。


俺は、ウグランタ街に入るまでのことしか考えていなかったため、街に入ってからのことは一切考えていなかった。

俺は、そのことを正直にギリスさんに話した。

ギリスさんは、そんな俺に呆れること無く、優しい口調で自分のおすすめの宿屋を紹介してくれると言ってくれた。

確かに、宿屋を紹介してくれのは、とても嬉しかったのだが、生憎俺にはこの世界で使えるお金が無いため断るしかなかった。

だが、流石に「この世界で使えるお金が無いです」とは言えなかったため、お金などが入っている物を盗賊に盗まれてしまったと言い誤魔化すしかなった。


「なるほど、お金をね・・・。それじゃ、今晩は私の家に泊まらないか?」


「・・・・・・えっ!?」


「私の家に泊まるのは嫌かい?」


「い・・・嫌じゃないですけど、馬車にまで乗せてもらってまでして、更にお家に泊まらせてもらう何って、ギリスさんに申し訳ないですよ」


「全然申し訳なくは無いよレイジ君。私はただレイジ君なら、家に泊まらせても大丈夫だと思って君を誘っただけなんだから」


「あ・・・ありがとうございます。確かに、ギリスさんのお家に泊まらせてくれることは嬉しいことなんですが、リリスは大丈夫なんですか?」


ギリスさんは俺にお金が無いことを知ると、自分の家に泊まらないかと言ってきた。

俺は流石に無償で馬車に乗せてもらって、更に家に泊まらせてもらうのは申し訳ないと思い、一度は断ろうとした。

だが、ギリスさんは笑顔で「大丈夫」と言ってくれた。

俺は、そのギリスさんの笑顔を見て考えを改めようとしたが、ギリスさんはともかくリリスは自分の家に俺を泊めることに承諾しているのか?と思い、さっきから一切口を開いていないリリスの方向を見た。


「私は、別に大丈夫ですよ。三時間ぐらいだけしか話しては無いけど、レイジ君は面白くっていい人みたいだし」


「だそうだ。それで、レイジ君は今夜家に泊まりに来るかい?」


「・・・・・・はい、お願いしますギリスさん」


今まで一切口を開いていなかったリリスが遂に口を開き、俺のことを自分の家に泊めても大丈夫だと言ってくれた。

ギリスさんはリリスの答えを聞くと、再び俺を見てそう聞いてきた。

俺は、少し長めの間を空けたあと、ギリスさんの家に泊まることにしギリスさんに頭を下げ「お願いします」と言った。

ギリスさんはそんな俺見て、笑顔で「ああ」と答えた。


「よしっ、それじゃレイジ君を連れて家に帰るとしようか」


「そうだね、お父さん!!」


俺の答えを聞いたギリスさんは俺たちに向かって笑顔でそう言い、馬に鞭を入れ更に馬の速度を上げ、自分の家に向かって行った。

そして、リリスもギリスさんに笑顔でそう答えていた。

俺はどんどん速度を上げている馬車の荷台から再び顔を出し変わっていく景色を眺めていた。

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