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第11話 これから、ヒロインと話します


「ねぇ、お互いに自己紹介も終わったことだし、何処かのお店でゆっくり話さない?」


「おい、いきなりだな・・・。いや、まぁ特に予定は無いから俺は別にいいけど」


「わ・・・私も、大丈夫だよエリス」


「よしっ!それじゃ、決まりね!!」


「それで、何処の店に行くのかは決まってるのか?」


「あっ・・・そう言えば、わたしたち昨日この街に来たばかりだから、全然この街のこと知らなかった・・・・・・」


路地裏でお互い自己紹介を済ますと、エリスがそんなことを提案してきた。

俺は、特に予定も無かったし、この世界のことについても知れる絶好なチャンスだと思いエリスの提案に乗ることにした。

そして、俺たちの前を歩こうとするエリスに「どの、店に行くのか?」と聞いた。

すると、エリスは壊れかけたくるみ割り人形のようにガタガタと身体を震わせながら振り返り汗をダラダラ流しながらそう答えた。

俺は、エリスの衝撃的な答えを聞くと思わず驚愕してしまい、後ろに居るシリリアは手を顔に添えて呆れていた。


「そ・・・そうだ!!レイジなら何かこの街でおすすめのお店とか知ってるんじゃ・・・!?」


「エリス・・・。確かに、レイジさんなら知っている可能性はあるかも知れないけど、そんなに上手くは行かないと思うよ・・・」


「・・・・・・いや、俺がこの街に来たのは三日前だから、この街のことについては何も知らないんだよね・・・。もちろん、おすすめのお店とかも知らないし・・・」


「ほら、やっぱり」


「そ・・・そうなのね」


「な・・・何か、ごめん」


「いや、エリスが勝手に言い出したことなのでレイジさんが謝る必要は無いので大丈夫ですよ」


「は・・・ははっ、そう言ってもらえると助かるよ・・・」


エリスが何かを思いついたように、顔を上げ「何か、おすすめのお店は知っているか?」と聞いてきた。

どうやら、エリスは俺ならもしかしたらこの街にあるおすすめのお店をいくつか知っていると思っていたようだった。

だが、俺はこの街、この世界には三日前に来たばかりであり、この街でおすすめの店などは一つも知るはずが無かった。

俺が、そのことをエリスとシリリアの二人に伝えるとエリスはガクリと頭を落とし、シリリアは「やっぱり」といった表情をしていた。


「(何か、悪いことをしちゃったな・・・。・・・・・・そう言えば、昨日リリスとリスが自分たちの知り合いが喫茶店をやってるとか言ってたよな・・・。確か、名前は・・・・・・『オレンジ』だったかな・・・?)」


俺は、エリスとシリリアの二人に悪いことをしてしまったなと思っていると、ふっと昨日リリスとリスに捕まり遊びに付き合わされていた時に二人が話していたことを思い出した。

確か、二人は自分たちの知り合いである女性がこの街の何処かで「喫茶店 オレンジ」と言う店を経営していると言っていたような気がする。

俺は、取り敢えず二人にリリスとリスの二人の知り合いである女性が経営している「喫茶店 オレンジ」の名前を出してみた。


「わたしは、そこでいいと思うわ」


「そうですね。私も、そこでいいと思います」


「よしっ、それじゃ『喫茶店 オレンジ』に向かおうか」


俺は、エリスとシリリアの二人から返答を聞いた後、密かに「スキル マップ」を使用し「喫茶店 オレンジ」の場所を確かめ、二人のことを先導しながら「喫茶店 オレンジ」に向かった。




二十分後。

「スキル マップ」を使用しながら歩いていると、ようやく目的地である「喫茶店 オレンジ」に到着することが出来た。

「喫茶店 オレンジ」は意外にも冒険者ギルドの近くに建てられていた。

そして、店の外観は日本にある喫茶店とそっくりの造りをしていた。

俺とエリスとシリリアの三人は、喫茶店の扉を開け喫茶店の中に入って行った。


「いらっしゃいませー!!何名様でしょうか?」


「三人です」


「お席はテーブルですか?カウンターですか?」


「テーブルでお願いします」


「かしこまりました。それでは、ご案内致しますね」


「はい、お願いします」


店の中に入ると、扉と連動している鈴がチリンチリンと店内に鳴り響いた。

すると、レジのカウンターから黒髪をポニーテールにまとめた二十代前半ぐらいの女性が現れ接客を始めた。

女性は人数とテーブル席かカウンター席かを確認し終わると、空いているテーブル席へと案内してくれた。


「それでは、ご注文が決まりましたらお呼びください」


「あっ、もう決まっているので今注文をしても大丈夫でしょうか?」


「はい、大丈夫ですよ。では、ご注文をお聞きしますね」


「自分は特製紅茶を一つお願いします」


「わたしは、このパルリカをお願いするわ」


「私も、レイジさんと一緒で特製紅茶をお願いします」


「かしこまりました。では、ご注文を繰り返します。特製紅茶が二つ、パルリカが一つでよろしかったでしょうか?」


「はい、それで大丈夫ですよ」


女性はメニュー表を俺たちのテーブルに置きレジカウンターに戻ろうした。

俺たちは、事前に注文する物を決めていたため、レジカウンターに戻ろうとする女性を引き止め、それぞれ注文をした。

女性は注文内容を繰り返し、注文に間違い無いことを確認するとメモした紙を手に持ち戻って行った。



十分後。

そして、しばらくすると銀色のトレイに俺たちが注文した飲み物を置き、俺たちのテーブルにやって来た。


「お待たせ致しました。特製紅茶二つとパルリカ一つでございます」


「はい、ありがとうございます」


「では、ごゆっくりどうぞ」


女性は銀色のトレイの上に置いていた、俺たちが注文した飲み物をそれぞれの前に置き、俺たちにそう言い銀色のトレイを脇に挟みレジカウンターに戻って行った。


「それで、何で二人はあんな奴らと共同パーティーを組んでいたんだ?冒険者ギルドに行けば、あいつらより数段はマシな奴らとパーティーを組めたんじゃないか?それにそもそも、あんだけ強いなら共同パーティーを組む必要は無かったんじゃないか?」


「・・・・・・実は、わたしたちは元々共同パーティーを組むつもりは無かったの。でも、ここに来るまでの道中に高ランクの魔物が頻繁に現れるって聞いて、共同パーティーを組んで対処しようっていう話になったの」


「なるほど・・・。それで、急に共同パーティーを組むことになってアイツらと共同パーティーを組むことになったのか」


「えぇ、この街に来る前に泊まっていた宿屋で共同パーティーの話をしていたらアイツらに声をかけられたの。もちろん、最初は明らかに下心丸見えだったから断ろうと思ったんだけど共同パーティーを組んでいる時に倒した魔物の報酬は全て渡すって言われて共同パーティーを組むことにしたの・・・。でも、今思えばあの時に報酬に釣られずに断っておけば良かったと思っているわ・・・」


「だから、あのあの人たちと共同パーティーを組むのはやめようって言ったのに、エリスが報酬に釣られちゃって私の話を聞いてくれなかったから・・・」


「うぅぅぅ・・・、ごめんってシリリア」


俺は、注文した特製紅茶を飲みながら二人に何であんな奴らと共同パーティーを組むことになったのかと聞いた。

普通あんだけ強いなら共同パーティーを組む必要は無いと思うんだけどな・・・。

俺は、そんなことを考えているとエリスは俺にアイツらと共同パーティーを組むことになった経緯を話してくれた。

エリスがアイツらと共同パーティーを組むことになった経緯を話終わると、今まで黙って特製紅茶を飲んでいたシリリアが口を開きエリスを睨みながらエリスを非難する言葉を口にした。

シリリアに非難の言葉を言われてしまったエリスは身体を縮こませながらチョビチョビとパルリカを飲みながらシリリアに謝罪をした。


「そ・・・それで、レイジはこれからどうするつもりなの?」


「うん、俺か?俺は、今日この街のことを探索した後に、金を稼ぐために冒険者ギルドに行って冒険者登録をしようと思っているけど」


「へぇー、冒険者ギルドにね・・・」


エリスはシリリアの鋭い睨みから逃げるように、俺にこれからどうするつもりなのかと聞いてきた。

俺は、取り敢えず今日はこの街を探索して、明日は金を稼ぐために冒険者ギルドに行って冒険者登録をしようと思っていると答えた。


「実は、わたしたちも明日冒険者ギルドに行こうと思ってるの。だから、せっかくの機会だし明日一緒に冒険者ギルドに行って冒険者登録しない?」


「えっ・・・?ま・・・まぁ、俺は別にいいけどシリリアはそれで大丈夫なのか?」


「私も、別に大丈夫ですよ。レイジくんなら優しくって頼りになりますし」


「は・・・はははっ、そう褒められると照れるな・・・」


エリスは俺が明日冒険者ギルドに行くつもりだと知ると、「明日、一緒に冒険者ギルドに行って冒険者登録をしないか?」と提案してきた。

俺は特に、エリスの提案を断る理由も無かったためエリスの提案を受け入れることにした。

一応、俺とエリスだけで決めるのは如何なものだと思ったため未だに怒りを表しているシリリアにも聞いてみることにした。

すると、シリリアは特製紅茶を飲みながら一緒に冒険者ギルドに行き冒険者登録をすることを承諾してくれた。

そして、今日はこれで一旦解散することにし、また明日冒険者ギルドの前に八時に集合することにした。

それぞれ会計を済ますことにしたのだが俺の手元には日本の金しか無かったため二人に謝りながら立て替えてもらうことにした。

それぞれ会計を済ませると、お互いに宿泊している施設に向かって行った。

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