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異世界その2

と、いうことは、私、死んだのね?


死んでから異世界……テンプレ展開ですわ。


それにしても、この世界の記憶ははっきりしている。(わたくし)は伯爵令嬢のサムソーニア・モル・シェルダンテールだ。(わたくし)とか言っちゃうし……段々愛染小紗世としての記憶もはっきりしてきた。さっきまでほぼ完全に傲慢な意地悪お嬢様の意識しかなかったわ。なんか、まだ無理やり上品な言葉を使おうとする自分がいる。


取り敢えず、状況を考えれば、あのよくわからない本を触れて意識を失ったから……ですわよね。



[そうだよ。]



ピコンという音と共に頭の中で誰かが言った。キョロキョしてもロ周りには人影はなし。



[君の意識に遠距離で直接語りかけているから、ここにはいないよ。]



誰なの?神様?



[ある意味ではそうかもね。この世界の創造主だから]



私は死んだのね?



[イヤー、寝てるだけだよ。熟睡。]



え?じゃあ、私は夢の中……って事ですよね。



[それも正解じゃ無いな。ま、細かい事はいいじゃん。]



よく無いです。何なのですか、あんた。



[伯爵令嬢がその口の聞き方よく無いよ。さっきまでちゃんとしてたのになあ。それに僕、一応神様だよ。]



私は無神論者ですわ。姿ぐらい現しなさい。



[だから、これ、遠隔操作だから無理ぃ~。まあ、元の世界に()()()()帰れるから安心して。]



え、今の所って。



[君の頑張り次第だっていう事だよ。サムソーニア、いや小紗世。この世界の物語の主人公は君だ。今日からのシナリオ分は、最初の折に記述したものを記憶した筈。]




ささっと頭の中に文章が浮かぶ。

 

 


—ブケンド王国の第二王子であるリーヴィ王子は、この国の影響力の強いシェルダンテール伯爵家のサムソーニアを婚約者としていたが、聖女ディリラ・ミューラートに対する数々の悪行を糾弾し、婚約破棄としたー




うわあ、テンプレ。

どこかの悪役令嬢の出る小説のあらすじをただコピペしただけじゃありませんか……

それと、もっと文章があったはず。



[あ、それ、あんまり前もってわかり過ぎると君が辛いかな〜と思って要約変換したの。本文は物語に合わせるために直前に小出しに出る仕様だよ。まずは1折16ページ分のストーリーを展開してみようね。]



軽過ぎて苛つくわ。

ふざけないで。その説明で納得が出来るわけないでしょ。今すぐ元の世界に帰してください。



[まあまあ、今すぐじゃなくても(多分)帰れるから。安心してね。]



何、その()の中は。それに対して100歩譲ったとしても、破滅する悪役令嬢なんて嫌です。



[あれ?悪役令嬢とは言ってないよ。まだ1折の展開で婚約破棄されるだけだし。]



まさしく悪役令嬢では?



[最近は悪役令嬢が出ても、全く違う展開が主流だよ。]



あ、それを言うのですか

……という事は、私は違うのでしょうか?



[……いや……断罪はされるから……悪役令嬢って言えるかも……あー、ごめん、やっぱり悪役令嬢かな?悪役令嬢だったらごめん。]



ごめんで済んだら警察はいらないんです。何とかならないのですか?



[まあ頑張って抗ってみなよ。面白い展開期待してるからさ。あ……誰かが訪ねてきたみたい?あー、忙しいから説明は以上で!じゃーねー。]



ちょっと待ってぇーーー!説明不足ぅーーー!


私が頭で念じても、プチンという音と共に途切れる声。全く、何なのでしょうか……そしてどうしよう。


私が眉間に皺を寄せて考え込んでいると、迫力のある黒髪の男性の顔が目の前に現れた。


えーっと……お父様ですね。








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