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気づいたから実験その1

朝、優雅に天蓋付きベットで起きるのだが、もうメイド達の変な視線はない。


異世界(こちら)の世界に来ても、おかしくないように寝間着を異世界のものを着るようにした。



フリフリレース付きのネグリジェって、恥ずかしいけど我慢。


現実世界(あっち)は咎める人はいないけど、こちらはね。


流石に、夜に着たものと違うのは変だろう……っていうか、なんでもっと早く気づかなかった!鈍感過ぎるよ。変なパジャマ何枚かメイドに見られたし。


しかも、カスタマイズされている?


そう、寝る前に着てたものと明らかに違う生地、デザインに変化している。


私がサムソーニアになるように、着ているものも変化しているようなのだ。



自分はどうゆう状態で寝てるのだろう?


今日、寝て起きたら、胡桃に家にきてもらう約束をしたから、その辺も含めて、しっかり確認したい所だ。


そして、それに気がつくと、もう一つの事に気が付く。


自分の身に付けているものを異世界に持ち込めるのでは?と。


だから、今日はスマホを寝る時に身に付けてみた。


長いストラップを首にかけて。


これで、私も異世界で活躍する某ストーリーのような展開がくる?


朝起きてもスマホの形状は現世と変わらずだった。よーし、よーし。


ベットから起き上がらずに、私は首に掛けたスマホの電源をonにする。


あーれー?反応がない。


『何をなさっているのですか?』


私が顰めっ面で黒いスマホを触っていると、黄色の髪が可愛いメイドのパレットが近くに寄ってきたことに気づく。


……パレット。このスーパードジっ子娘。


ここ数日、この娘が私のお気に入りと思われている。


皆は勘違いしてる……今日はクラフトあたりにでも言われたのだろう。


まあ、可愛いよ。可愛いけど、近くにいることで、物凄く自分を試されるんだよね。


早速来る!頭の中でささっと文章が浮かぶ。




ーメイドは躓いて持ってきたお茶をサムソーニアの大切な小物にかけてしまう。

〈ああ、これは大事な魔道具。お前の命を持ってしても償えない貴重な物。お前のせいで使えなくなったらどうするつもりだ?〉

メイドを何度も殴り続ける。

周りで見ている者はいつものことで慣れていた《設定10秒後》ー




……あれ?スマホは魔道具の認識か。まあ、いいや。


私は躓く前に、ベットから素早く起き上がって、パレットの後ろに回り込み、ガシッと体を掴んだ。


お茶は溢れなかったよ。ふぅぅ、何で?こんな何でもない所でも転ぶの?テロなの?


『あ……お嬢様、お戯れを……。』


小柄な彼女を抱くような体制になっていた。


頬が紅色に染まっている、可愛い……いや、違う!違うから!!


『お、お前が倒れそうになったから、心配したの、ほら、下を見なさいな。ここに引っかかると大変だわ。』


私はベットの下の絨毯が少し凸凹している所を指差した。まあ、これが原因だよね。これぞ完璧な説明。


『……今日から、アルシェンド王立学園に行くので、支度を早めるようにとのことです。鬘も学園用に用意したものと、制服もご用意してます。』


パレットは納得していない表情だった。


あ、忘れてた……この国は16歳以上の王侯貴族全員3年制の学園に通う義務があったのだった。


今日だった。だから、昨日猛特訓だったのか。


学園で、断罪イベント来る感じかな?だとすればヤバイな。


と、いうか私、今更学校通わなきゃ駄目ですか?


着せ替え人形のようにパレットを含め、メイド達に制服を着せられる。鬘も学園バージョンを装備。



首にかけているスマホが邪魔だった。


『お嬢様、これはなんですか?』


『これは、魔道具。魔力を注いで、形状変化中、下手に触ると爆発するかもしれないので、そのままで!』


『ええええ?大丈夫ですか?』


『ダイジョーブ、ですわよ、多分。』


私は笑顔で黒い画面のスマホを手に取って見せる。


魔道具……変化あるか?この世界でインターネットが使えないと難しいかな?


私は制服のポケットに入れてから、食堂(ダイニングルーム)に向かった。







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