プロローグ ブログ1
拙い文章を読んでくれて感謝です!
ブログ名「異世界日記」
ニックネーム.転生者
20XX年◯月△日
今日から日々の生業を書く所存で御座います。
しばらくお付き合いのほどを……
私はサムソーニア・モル・シェルダンテール。
伯爵令嬢。
16歳。
周囲の下僕達に日々傅かれ、憂いなく優雅な日常を健やかに過ごし、人生は薔薇色……と表現したらよろしいのでしょうか……この世界では、現状は、まあ、今の所と申しますか……。
ただ、私の華麗なる容姿や立ち振る舞いが周りの者よりやや高圧的と捉えられることが幾分かあり、ある疑念が脳裏に浮かぶのです。
そう、私はこの世界では悪役令嬢。
いつか断罪されるべき存在なのでしょう。
ですが、私はこのような現実に諍いたい……。
そこで、このブログを公開し、私自身の日常、行動、人間関係などを精査したいと考察し、今に到ります
勿論、娯楽的な意味合いも御座います。
この異世界は古き良き日のヨーロッパ的建築物の造形美と太古の自然という対局の美しさが現存し、このブログを見られた皆様は、私の住む異世界に訪れたいと希望することでしょう。
異世界として割と一般的な設定ですが。
そしてここは美しいだけではなく、複雑な国間事情、風習などがある様ですし、伯爵の階級は、現実世界の貴族階級と遜色ない様ですが…はっきりと表現致しますと、面倒です。
私がこの世で一番大嫌いなことです。面倒。
伯爵令嬢、面倒。
悪役令嬢、面倒。
異世界に転生、非常に面倒。
面倒ですが、状態を変えられる様に前向きに捉えて行動するべきなのだと、情報公開致します。
……ブログを書く事自体が面倒ではないだろうかという矛盾への指摘はご遠慮願います。
長くなりますので、次回、この異世界ブケンド王国についてご紹介します。
最後に私の写真を公開
どうでしょうか?
異世界に転生した後の姿は、悪役令嬢の様に見えるでしょうか?
皆様のご意見をお待ちしています。
# 異世界 # 悪役令嬢 #伯爵令嬢 #16歳
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こんなもので良いかな?
割と真面目な文章になったかな?
えーっとメールが届いてる。何々?
ーガメブロポイント初回ポイントで500ついたよ♡やったね!
by.ガメブロ実行委員会
現在までの累計500pー
……ポイント溜まるといい事あるらしいな。
私は静かにパソコンの電源を落とす。
6畳の地味な部屋で生活するアラサーは、自分史に新たな1ページを今日開くのだ……なんて大袈裟過ぎる?
16歳……新手のネカマみたい。
……詐欺かなやっぱり
良心は10年以上前に無くしたからわりと平気だが。
まあ、でも、普通こんなの信じないよねぇ。
私自身だって、嘘臭いと思ってるし。
正直自分自身も嘘だと思いたいわ。
あー、あれから、1週間経った。
そう、運命の日……
一瞬だけ溜息を吐いてから、よしっと気合いを入れ、私は会社の出勤時間に細々と動き出す。今の私は悪役令嬢ではなく、企業戦士。今日は黒いパンツスーツ装着、整髪剤すらしてないナチュラルな黒髪は定番のひとつ結び。要するに面倒くさいからというやつ。
電気、オッケー。
火の元、オッケー。
水漏れも無し…昨日少し蛇口緩んでた…あーあ。
よし、今日も1日頑張る、日々の生活のために。
今は、一寸先は闇だけど、夜明けは必ずやってくるというではないか。朝の来ない夜はない、だったか。どうでもいいか(笑)
兎に角、これで、気持ち的には一区切りつきそう。
夢を夢と区別が付かない狂った毎日にメリハリを。
これは、確認作業なのだ。
私は狂わない。
私は、もう一度、自分の性格に合う地味な室内を見つめる。地味な1kでベッドだけが目立つかな……寝るのは重要だからね、特に今は。
そして小さなテーブル。テーブルの上の黒い本。
これが……そもそもの元凶である。
嗚呼、何であの時、手にしてしまったのだろう。
眼鏡の奥の瞳が曇る。
……いや、感傷に浸ってもしょうがない。
なるようになるしかない。
こんな、地味な私が伯爵令嬢なんて、超ラッキー……と思っとこう。
コメント楽しみ。
無為自然、平常心を忘れず、スマイル……あ、似合わないから駄目だ。
ドアの鍵を、私は慣れた手つきで閉める。
部屋のテーブルに置かれたそれは、グオオオと怪しい音を出しながら、小刻みに震えだしたことも気にしつつも。
持っていく?
いや、持っていけないよね。怖い本だった。
この世に存在してはいけない本……だろうな。そのうち何とかなるだろう。取り敢えず1週間大丈夫だったし。
ほんとに何とかなる?
いや、何とかしないとアカン。
ブログにこの本のことを書くべきだったか?
いや、ネタはまだとっとこう。
自分の中で、ツッコミとボケ。
うん、やっぱり訂正、自分はヤバくなってる。
考えても、しょうがない…と私は会社に向けて歩き出した、足早に。