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 「MMに問い合わせたい」

部長は踵を返し、ダイランを見据えた。

「無理だ」

それだけ言い、彼を部長室から追い出した。だが粘ってまた入ってはドアを閉めた。

「この街全体のメンバー会員を調べたい。思ったよりもいろいろな部門があると思うし、不特定多数の人間が加わっているとも否めない。同じ会でもランクが分けられていて挙げられただけでも剣のコレクション、自殺映像コレクション、茶会、ジュエリー、オークション、銀行、金融、それに奴は世界中にMMエアポートっていうレンタル飛行場も持ってる。茶会が犯罪の匂いがしないだけで、他にも多く広い範囲で浸蝕している会の中にはあからさまな犯罪にまみれた会も世に氾濫している筈だ。社交ではネットワークが確立して完全に事が進めやすく世界を動かしている。警官も一切手出しを切った。リカーのババ、あの地主が第一メンバー会員に加わって宴の為に場を提供している。この街だけでも一体どれ位MM本人、もしくは会に関わる者が溢れているか。一般の世俗的な者から世界上流貴族や王家に至るまで。きっと自殺映像なんて言ったらそこらへんのスラムのごろつきにだってメンバーがいるとも充分考えられる事だ。あそこまで全てを正体不明にしている理由はただ世界トップに君臨する大富豪だからじゃ無い。裏で趣味行為の中犯罪を犯して同じくメンバー共にも犯罪を犯させているからだ。どこの国にも属さなければ世界中の場所で世界中の人間を相手に犯罪を犯しても特定の国は国籍不明の奴の犯罪を取り締まる事に問題を起こす。今の内にどこの国にも属さないという事は翻せば確固とした逃れられない犯罪が露見すればどこの国の誰もが奴を弁護しなくなって都合が良い。その内に捕まえるべきだ。もしかしたらどことでも仲がいい分、きっと国自体と国のトップと繋がりがある。それは犯罪だ」

部長はソファーに腰掛けるダイランを見ていたのを、書斎机の上の書類を差し出した。

「MMという人間はどこにも存在しない事になっている」

「そんな決まり事を許す国を放っておくんですか」

「君が接触を図りなさい」

「俺が?」

「君がわざと彼に発破を掛けられた事には何かの確固とした理由や策略と思惑がある筈だ。裏に隠れる何かに関係してな。MMは間違い無く君を敵視している。あの映像の件で決定的な物になった。警官として。もしくは隠されらレガント一族としての事かもしれない。今までMMを追う者は誰一人としていなかった。あのビジネスマンが犯罪に傾いていた事が表に出た事も一切無かった。彼がまさか関わっているだろう事は誰一人として予想してもいなかった事だ」

「あんたでもか?」

「同じ事だ。FBI長官も驚きを隠せずにいる状況だ」

「それで俺を敵視したら余計に世間から怪しまれるだけだ。自分の首をしめたがる金持ちなんかいないでしょう」

「そうでなくとも彼は随分な変わり者だ」

「ええそうですね。あんな挑発をひけらかしに堂々と掛ける位だ」

「もしもまた彼から何らかの接触があるとしたならば、捜査をストップさせる脅迫ではなく君は完全に目をつけられた事になる。MM程権力を有した男から目を付けられるとなるとかなりきつい事になる」

「構わない」

ダイランは目を強く光らせ言った。

「侮辱された分は叩き返すまでだ」

 踵を返しダイランは出て行った。

あのケリーナもMM会員の筈だ。知り合いであって、ジェットを使わせてもらっている。あの夫の金で。

「おいコーサー」

「なんだい?」

彼のデスクまで行き耳打ちした。

「ババアの様子探れ」

「んな、無理!」

「じゃねえだろうがお前レガントに唯一潜入出来てるん」

「潜入とは失礼な、僕は将来のレガントの当主だよ?」

「いいから調べろ。MMと繋がりがあるなら接点が出来る」

「ばあさんを接点になんて、よくそんな事思い浮かぶよ」

「逐一俺への上司報告だ」

ダイランはそう言ってから腰を伸ばし部署を出て行った。

 階段を降りて行きリンダを捕まえた。

「エムエムメンバーって?」

「その名前は出さなくてもいいんだが、趣味団体に入っている署内の人間の噂を集めておいてもらいたい。レオンにも言っておいてくれ」

「分かった!」

女の客が多いという事は、あの本人を見ても一目瞭然、才色兼備に掛けても相当美容や女の趣味に関しても手広くやっている筈。

「女の最新の美容やエステだとかスパだったりスピリチュアル体験物や旅行とかもな。香水や薔薇だとか。年齢層も性別も広く頼む」

「オッケー」

「悪いな。今夜おごる」

「やった!楽しみにしてる!」

「ああ頼んだ」


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