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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
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一章・弐ノ漆 ~戦後~

お久しぶりです、DTKです。

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、14本目です。


かなり間開きましたが、中級鬼戦後です。

ほろりほんのりごちゃごちゃあり。

剣丞と霞、翠をようやくちゃんと絡ませることが出来ました^^


なお、筆者は生まれも育ちも関東なので、方言に齟齬がある可能性があります。

そのあたりは、よろしくご理解くださいm(_ _)m




「お姉様っ!!」


戦いが一段落つき、蒲公英が翠の背中に飛びつく。


「いって!何すんだよ蒲公英!?」

「うあぁぁ……お姉様~~!お姉様のう゛ぁか~~……蒲公英を一人にしないでよぉ~……」

「蒲公英……」


面を食らう翠。

あの状況の中、自分が死ぬつもりであることなど、蒲公英に分かっていたのだろう。

従妹の見たこともないような一面に感じ入ることがあったのか、翠も目尻に涙を溜めながら、蒲公英を改めて正面から抱き寄せ、


「悪かった、蒲公英。辛い思いをさせちゃったな…」

「うぅ……そうだよ…お姉様のバカバカバカッ!!」

「あぁ、悪かったって。あたしが馬鹿だったよ」

「バカバカ大馬鹿!あんぽんたん!脳筋からっぽ頭!」

「あぁ……あぁ……」

「おもらしっ娘!失禁馬超!」

「……………………」






「蒲公英…」

「蒲公英さん、良かったです…」


少し離れたところで二人を見つめる鞠も目を潤ませ、明命も滝のような涙を流す。


「なんや、ちっとは蒲公英も成長したかと思てたけど、まだまだ子供やなぁ~」

「あはは、そうだね」


こちら、目を潤ませながらも、顔を見合わせ苦笑いをする霞と剣丞。

と、


「てかアンタ誰やねん」

「えぇっ!今更!?」


急に真顔になって突っ込んできた霞に対し、剣丞は驚きを禁じえない。


「いやほら、流れってあるやん?今までは流しとったけど、ボチボチえぇかなって。んまぁ、蒲公英や明命と一緒におったし、敵やないっちゅーことは分かるんやけどな?そろそろ名前くらい聞いとかなアカンかなぁって思たんよ」

「あぁ……まぁ、そうですよね」


合流した時は戦場の真っ只中だったわけだし、呑気に名乗っている暇などなかった。


「じゃあ改めて、俺の名前は新田剣丞。一刀伯父さんの甥っ子です。よろしく、しぁ……」


ぁぁああっぶねぇ!霞姉ちゃんのこれも真名だよな?

そういや、霞姉ちゃんの本名聞き忘れてたよ。霞姉ちゃんって誰なんだろう?

間違いなく高名な武人だよなぁ…

うっかり真名で呼んじゃったら今度こそ斬られてたかも……


内心で冷や汗をたらす剣丞。

そんな剣丞の心中をよそに、


「一刀の甥っ子!?そらまたデカイ子ぉがおったもんやなぁ~。あぁ、せやから一刀と同じ服着とるんか」


はぁ~ほぉ~と言いながら、剣丞の体中をべたべたと触り回す霞。

その様子は、紛う事なきオバちゃんだった。

霞姉ちゃんは変わらないなぁ、とほっこりしていると、


「ウチの名は張遼!字は文遠。真名は霞や。命の恩人で一刀の甥っ子なら、ウチのことは霞って真名で呼んでや」

「…………」






凍結






「ん?なんや、どうしたん剣丞。ウチの真名が呼べて、そない嬉しいんか?」


うりうり、と固まっている剣丞を肘で小突く。

少々の勘違いがあるようだ。


「え…あ、いや。それも嬉しいんだけど…霞姉ちゃん、真名じゃない方の名前は、なんて?」

「姉ちゃんなんてイヤやな、齢そんな変わらんやろ。聞き逃したんか?しゃーないなぁ。ウチの名前は、姓は張、名は遼や」

「いえぇぇえぇえ~~!!??」


張遼って、あの張遼かっ!?

義に厚い猛将。山田!根っからの武人。神速の張遼!?

三国志のスーパースターじゃん!

てかこれで、魏蜀呉揃い踏みだな!!

いったい伯父さんの歴史はどうなってるんだ!?


……まぁ、人の事は言えないけど。


戦国時代の有名武将を多く嫁に向かえ、日ノ本の中央部のほとんどを連合国にした男の言うことではなかった。






「おーい!」


頭が混乱している剣丞と霞の元へ、翠と蒲公英、鞠と明命が集まる。

蒲公英の頭には、たんこぶが二つほど(こさ)えてある。

その中から翠が歩み出て、


「さっきは危ない所を助けてくれてありがとうな。えぇっと…」

「剣丞なの!」

「あぁ、剣丞さん?で、いいのか?」

「あ、う、うん…ば、馬超さん?どういたしまして」

「い、いや…命を救ってもらったんだし、蒲公英も真名を預けてるみたいだから、あたしのことは、真名の翠って呼んで、いいよ」

「あ、ありがとう……翠姉ちゃん」

「ね、ねねね、姉ちゃんって何だよ!?そんなに年変わらないだろっ!?」

「ご、ごめん!つい、癖で……」


二人とも顔を真っ赤にし、なんだか近寄りがたい雰囲気を醸し出す。

その様子に、猫じゃらしを見つけた猫のように、爛々と目を躍らせながら、霞が翠の肩を組みにかかる。


「なんや~翠?顔真っ赤にしちゃって!…一刀に言いつけたろかなぁ~?」

「なっ……ごご、ご主人様は関係ないだろっ!!」


激闘の疲れは何処へやら、さらに顔を赤くして、力いっぱい霞を振り払う翠。


「あっはっは!冗談や、じょーだん!」


ひらひらと手を振る霞。


「まあ、翠がそうなるんもしゃーないねん。剣丞は一刀の甥っ子らしいで」

「えぇっ!!?ご主人様の甥ぃ~!?」


さっきのモジモジは何処へいったのか。グイッと、おでこがくっ付かんばかりに近寄る翠。


「はぁ~~…いや、だからか。ご主人様と同じような感じを受けたのは……」


剣丞は先ほどの霞と同じように、触られはしなかったものの、上から下へ舐めるように見られる。

何度体験しても居心地は良くはない。


「しかし、ご主人様にこんな大きな甥がなぁ…。剣丞~…は、ご主人様のお兄さんの子なのか?お姉さんの子なのか?」

「え?いや。俺は、伯父さんの妹の子だけど…」

「「「えぇ~~~~!!!?」」」


驚いたのは三国勢。


「え、いや、だって…え?ご主人様の妹の子って…え?」

「い…いやいやっ!アンタ、一刀と年ぃ変わらんやろ!?」

「あーそうか。その事だけど……」


そういえば、蒲公英姉ちゃんと明命姉ちゃんにも事情を伝えてなかったな。

説明するのに時間かかりそうだし、こんな荒野のど真ん中で話すのもなぁ…


「いったん戻って、とりあえず話をまとめようか?俺も色々状況が分かってないところもあるし」

「戻る?戻るって、どこに?」

「あぁ、それもあったか……」


どうしよっか、と目で語りかけるが、蒲公英も明命も難しい顔をした。

鞠はただ笑ってる。

剣丞はちょっとめんどくさくなった。


「管輅さんに説明してもらおうか?」

「お呼びでしょうか?」

「うおっ!」


どこから現れたのか。管輅が剣丞の真後ろから出てくる。

剣丞は初期の小波を思い出した。


「え?誰、この人?」

「どっから出てきたん?」


振り出しに戻る。


「あー、もう面倒くさいから、とりあえず管輅さん、陣に俺ら戻しちゃってくれるかな?」

「畏まりました」


管輅は筮竹を掲げた。





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