6話:混乱
「おい!おい!瞬!おい!」
(返事があらへん。どういうことなんや…)
状況まだ理解が出来ない。シロと名乗る補助ペットとやらと契約を交わすために儀式を執り行った。そのために、シロの手を瞬が握り、目も開けていられないくらいの眩い光に包まれた。その後目を開けると瞬が倒れていた。
「おい!クソ猫!これどーいうことなんや!」
思わず声を荒げてしまう。
「僕には、シロって名前があるにゃクロ。まぁ、落ち着くにゃ。僕もまさかこんな自体になるとは思ってもいなかったのにゃ。」
俺とは打って変わって、シロは冷静だった。なんでこんなにも声を荒げてまで主張しているかというと、W.O.F内の出来事なのだから現実には影響はないと思いたい。しかし、瞬はログアウトする気配もない。現実に影響が出ているというのが妥当であろう。
「そんなに心配してちゃ、全身リンクの時のスターストールどうやって勝ち抜くのにゃ…」
シロが言ってきた。この発言に怒りを隠すことは出来なかった。
「今は今!そん時はそん時やろ!なら、今を全力で心配することの何が悪いんや!」
今、この状況に何もできない自分に対する怒りも覚えた。それをシロに当たっているだけなのかもしれない。シロには正直申し訳ないと思う。
シロは、ゆっくりと歩を進めソファに腰を下ろした。
「慌ててもしかたにゃいにゃ。とりあえずお前も座るにゃ。」
また怒りをあらわにしようとしたが、ここは冷静になった。確かにここで慌てふためいても何も解決謎しない。
隣に倒れている瞬を抱えて、シロの対面のソファに座る。自分の隣に瞬も座らせる。瞬は力が抜けてぐったりしたいる状態である。
シロがソファから身を乗り出して話を進めてきた。
「とりあえず、これは星の原石の契約の影響ではないにゃ。すまないと思うんだが、何もわからないんにゃ…」
契約中にこのように瞬が倒れてしまったのだから契約の影響としか思えない。
「じゃあ…じゃあ!何の影響だってんだ!」
又び、俺もソファから身を乗り出して声を荒げてしまった。
「だから、分からないって言ってるにゃ!」
それに対してシロも声を荒げてきた。
それから、お互いに話す空気になれずにシーンとした空間になってしまった。お互いにソファに深く腰をかけて、深いため息をついた。
その時である。
「う、うぅん」
隣から声が聞こえた。瞬のものである。
俺は、すぐに身を乗り出して瞬の身体を揺さぶる。
「瞬!瞬!めぇ覚ませや!!」
俺は、必死に瞬にしがみ付いた。
そうすると、瞬がゆっくりと目を覚ました。
その瞬間、瞬が飛び起きてきた。
「あいつは!俺はまだ聞きたいことが!ここは!」
瞬はどうやら混乱してしまっているようだ。
俺は瞬の目をしっかりと見据えて話した。
「瞬!落ち着けや!ここはW.O.F内のスターストール手続き場所や!ほら!そこにクソ猫もおるやろ!」
俺は必死だった。
「誰がクソ猫にゃ!」
シロが身を乗り出して反論してきたが、それを無視して瞬を見据えた。
「すまない。クロ。どうやら混乱してしまったようだ。でも、ほら。」
瞬はそう言うと、自分の首元にぶら下がった物を持ち上げて見せてきた。
よく見てみるとそれは、5芒星の形をしたペンダントであった。
そして、瞬は立ち上がり喋った。
「とりあえず、心配はするな。星の原石はしっかりと契約成功した。」
俺は安堵と不安から解放されたことで力が抜けてソファにへたり込んでしまう。
ふと、シロの方を見ると驚愕の眼差しを瞬に向けていた。
「お、お前!そのペンダント!どういうことにゃ!」
シロは声を荒げて、バンと思い切り机を叩きその勢いで立ち上がった。
それに、対して瞬は微笑み返した。
「とりあえず、何があったか説明して欲しいにゃ。」
シロは説明を促した。
瞬は頷き、ソファに腰を掛けた。
「わかったから、そう荒げるな。今から説明するからとりあえず座ってくれ。」
シロは促されて渋々ソファに座った。
そして、俺も姿勢を正してソファに座った。それを確認した瞬は口を開いた。




