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夢から覚めたら異世界でした  作者: 東条 太郎
第一章 異世界到着編
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第七話 冒険者ギルドでのこと

 ふぅ、やっとついた。

 しんどいわ

 まったくギルドは、なんでこんなにバカ長い階段を作ったんだ。

 ただ、めんどくさいだけじゃないか。

 俺はこの階段を、邪魔だと思ったことはいままで何回あっただろうか?

 その質問のアンサーは、数え切れないくらいだ(この世界に来て、1ヶ月しかたっていないが)

 特に、雑務系依頼を一日に3つ受けたときは、この階段を破壊してやろうかと思ったくらいだ。

 前数えたら、100~500ほどあった。(段数が100を越えたあたりから、数えるのを諦めた)

 しかも、一段一段が無駄に大きい。

 俺の膝くらいの高さだ。

 そんなのが100段から500段くらい並んでみろ、これまぢでしんどい。

 絶対この階段毎日上ってたら、かなりの筋力がつくぞ。

 あぁ、なるほど。

 ギルドは、これを見越していたんだな。

 納得・・・

・・・するかぁーーーーーー!

 でも、階段を短くしてくださいって申告しても、無理なんだろうなぁ。

 しゃーない、慣れるしかないかぁ~~。




 

 ギィーー

 俺は、ここ1ヶ月毎日通った冒険者ギルドシラク支店のドアを開いた。

 中には、毎日昼間から酒を飲んでいる冒険者(野郎共)が、それこそあふれるほどいる。

 その冒険者の中には、酒に酔って喧嘩をおっぱじめている者もいる。

 ギルドでは喧嘩は、日常茶飯事らしい。

 そのためか、その喧嘩を止めようとする者好きなやつは一人もおらず、代わりにその喧嘩を酒の肴にするものや、どちらが勝つかなどと、賭けをし始めるものまでいる。

 だが、流石に武器を出し始めたりすると、どこからか従業員が出てきて、その喧嘩を仲裁する。


 ちなみに、正当防衛以外では、冒険者同士で武器を出し合うのはご法度になっている。

 まぁ、町民とかになら暴力を向けていいのかというと、もちろんそれも駄目だ。


 そこで俺は一度だけ武器を出し合い喧嘩をし始めた冒険者たちを見たことがあるのだが、そのときの女性従業員はすごかった。

 なんせ、冒険者が武器を振りかぶろうとしたとき、なんと片手(・・)片手(・・)で(大事なことだから2回言ったよ)でその冒険者が振りかぶった武器を止めたのだ。

 一番力が入れにくいところで止めたからといっても、毎日のようにモンスターと戦っている冒険者が、全力でふろうとしている武器を片手で止めるのは、かなりの力が必要になるはずだ。(実際に、その冒険者は顔を赤くしながら踏ん張っていた)

 しかも、女性の従業員なのだ。

 不思議だ。

 もういっその事、従業員が狩りに行ったらどうだろうか?

 うん、きっとそれのほうがいい。

 まぁ、そんなことは置いといて、早速依頼を見に行きますかぁ。

 自分の足が、今まで以上にうれしそうだったのは気のせいじゃないだろう



 

 うーーーーーーーーーん

 どうしようか?

 今俺は悩んでいる。

 なんか最近にもこんな感じがあった気がするが、今はほおっておく。


 「やはり、ここは依頼としては簡単な、ウッドツリーの討伐依頼か、それとも、こちらよりもう少し報酬金が多いブルドッグの討伐か、どっちにしようか?」



 ウッドツリーというのは、見た目は完璧な木なのだが、幹のところに本来はないはずの口がついたモンスターである。

 いつもは、じっとしていて、獲物が自身の近く(大体1mくらい)に来たら、大きな口で一飲みにしてしまうのだ。

 だが、非常に火に弱く、またとても遅いので比較的簡単に倒せる。

 火で倒す場合は、大体マッチ1本分の火力があれば、簡単に燃える。

 なので、こいつを倒す場合は、本来は焚き火を焚くための魔法である、発火系魔法の最下位の魔法で、十分なのである。

 対してブルドッグ

 見た目は、地球のブルドッグ。

 中身は攻撃的な、凶暴なモンスターだ。

 こいつは、1体1体はそこまで強くないが(大体E~Fランク)基本集団で襲ってくるため、Dランクになっている。

 1体では、攻撃力も防御力もとても低く、動きもお世辞にも速いとは言いがたい。

 そんな弱さを、数で殺しているモンスターである。

 ただ、知能が低くチームを組むところまではよかったが、連携というものがなっておらず、そこまで、強いモンスターというわけではない。

 だが、稀にドスドッグという、ブルドッグが成長したモンスターが出てくる。

 こいつが群れの中にいると、いつもの乱雑な連携であり連携ではないものではなく、きっちりとした連携で攻めてくる。

 ちなみにドスドッグは、単体でもブルドッグの比ではない。

 成長度合いにもよるが、大体C~Bくらいのモンスターである。

 だから、こいつがいる群れの依頼のランクは、DランクからBランクまで跳ね上がる。

 ちなみに、この知識はすべて、本からの情報だ。



 「うん、やっぱり目立たないという意味でも、簡単なウッドツリーの討伐かなぁ?

 いや、でも、初めての討伐依頼だし、ここはブルドッグの依頼か・・・・

 んガァァァァァァァ

 あぁ、すいませんすいません」


 へんな声を出したためか、周りから少し見られた。

 みんな、百戦錬磨の冒険者ばかりだったのか、眼光が鋭かった。

 だが、その中で1人だけKYなやつがいた。


 「おい、そこの餓鬼、邪魔だろうがよ。ここは、餓鬼が来るところじゃないんだよ。家に帰って、ママのおっぱいでも吸っときな。ママー!ってな」


 なんか、変な声が聞こえた気がした。

 俺は、そこまでお子様じゃないし、てかまず、ここの世界にお母さんはいない。

 相手は、そんなことは知るはずがないけど。

 そんなわけで、無視をしておく。


 「おい!!チビさっさとそこどけ」


 ついに我慢の限界がきたのか、つばを飛ばしながら、さらに言ってくる。

 俺は、その言葉の中で許せないところがあった。

 唾を飛ばしてくるところは、まだこの俺の寛大な心のおかげで、許してやろう。

 拭けばいいしね

 だが、チビと呼ばれるのは、なんかこうイラってくる。

 ほらこんな感じに。


 「あぁ?誰がチビだって?」

 「ハァ?てめぇに決まってんだろうが」


 はい、決定。

 こいつ、死刑―――にしたいところだけど、してはいけないので―――

 俺は、スキル《強者の威圧》を発動させた。

 こいつは、モンスター相手に発動させた場合、自分より平均能力値が低いとき、相手を動けなくする効果がある。

 俺の平均ステータスはS

 そこらの冒険者じゃ、相手にもならない。

 そんなわけで、相手は腰を抜かしております。

 プラス冷や汗たっぷりでございます。

 まさに、殺されそうになる恐怖を味わったわけだ。

 ついでに、周りの冒険者たちも腰を抜かしている。

 しかも全員。

 ・・・やべぇ、目立ったかもしれん、最悪や。

 俺は、近くにあった依頼書を適当にむしりとって、急いで受付台に行く。

 だが、受付にいる従業員も少し、腰を抜かしている。

 しかし、離れていたせいなのか、依頼掲示板の近くにいた冒険者よりも影響は軽いようだ。

 そのためすぐに立ち直り、ちゃんと依頼を受諾してくれる。

 さぁて、初めての依頼に出発だぁーーー!!!



 だが、俺は後で後悔する。

 ここで、しっかりと依頼内容を確認しておかなかったことを。

 受付の従業員も、鉄平の発動した《強者の威圧》により、冷静さを失っていたため、依頼書の確認を怠っていたのである。

 まぁ、原因はすべてあの冒険者の所為にしておく。

 

 

 


 

 

更新が少し遅くなってしまってすいません。

なかなか話が前に進みませんねぇ。

ご感想、ご意見、誤字脱字等お待ちしております。

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