表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢から覚めたら異世界でした  作者: 東条 太郎
第一章 異世界到着編
18/25

第十六話 再び装備の買い替え

 


 銀行に今回の報酬を預け終わった後、俺は一度ギルドの浴場を使い、体の汚れと服とかについた返り血をを落としてから出た。

 すると、後ろからクリスが一緒に出てきた。


 「面倒ごとに付き合わせることになってすまない」

 「王都まで送ることか?気にすんなって。こっちも闘技大会に(無理やり、強制的に)出なきゃいけないしな。ついでだと思えばそこまで気にすることじゃないさ」

 「そういってもらえるとたすかる。そこでだが、今回は共同ではなくこちらが頼む側だ。準備はこちらでさせてくれないか?お金は君にほとんどやってもらったものだが今回の依頼でかなり纏まったものが手に入ったからね。無論余った道具類は、そのまま君にあげるよ」

 「そうか。それじゃあお言葉に甘えてそうさせて頂くよ」

 「それでは、こちらで必要になりそうな道具類は用意させてもらうよ。私は今から買いに行くが、君はどうするつもりだい?」

 「ん?俺か?俺は、今回の依頼でホワイトワイバーンを斬ってたら、剣の刃が欠けたんで今から買ったところに行って、研いでもらうつもりだよ。その後防具もかなり消耗したんで、ついでに見繕ってもらうと思っているけど」


 あの、ホワイトワイバーンのチマチマした上空からの白炎攻撃で地道に防具が消耗させられていたのだ。

 しかも、かなり歩き回ったので足装備である山登りのブーツもかなり消耗してしまった。

 どちらもかなり丈夫な防具だったはずなんだけどなぁ。


 「そ、そうか、予定があるのだな。それなら仕方がない。私一人で買いに行くとするよ。なにか、なくなり掛けているものなんかないか?」

 「そうだなぁ…うん、特にないけど、強いて言えば魔法薬ポーションが、少し減ったかな」

 「そうか、それではポーションを少し多めに買ってくる事にするよ」

 「おう。ありがとよ」

 「気にするな。今さっきも言ったが、こちらが頼む側だ、これくらい気にすることじゃない」


 そう言って、クリスは階段を降り始め、市場のほうに向かった。

 やべぇ、ちょっとクリスがカッコよく見えた気がした。

 やっぱ、できる人は何をやってもカッコよく見えるものだろうか?

 おぉっと、俺も速くこの剣を研いでもらって、一緒に防具も見繕わなくては。

 そう思って、ダンカンの武器屋へ、脚を進めた。



 前通った道を通り、前と一緒の景色を眺めながら、以前来たとき見たものと同じような看板を見つけ、その店へ入った。

 

 「こんにちわー」

 「いらっしゃーい。今日はどんな御用でしょうか?って、レックスさんじゃないかしら。どうしたのかしら?もしかして新しい武器買いに来たのかしら?」

 「いいえ、今日は武器を研いでもらいたくて。でも、防具がけっこう消耗しちゃったんで防具を見繕いに来ました。あと、名前覚えていてくれたんですね」

 「貴方みたいな期待の新人は、勝手に覚えちゃうのよ私。

 ええっと、あの前買った大剣かしら?研ぎに出したい武器は?」

 「はい、そうなんです。後、この大剣は、貴女のご好意でいただいた物ですけどね」

 

 とても使いやすいですよ。と、付け加えておく。

 

 「ああ、やっぱりその大剣だったのね。ちゃんと使えるようでよかったわ。お金のことなんか全然気にしなくていいわよ」 


 これでも、かなり儲かってるしね。と、付け足して言っていたので、本当に無料で黒の大検を売った(タダだから、売ったといっていいのか分からないが)ことは気にしていないようだ。


 「あと、防具ねぇ…。風の服と、山登りのブーツを渡したけど……その分じゃ買いなおしね。あっちの方に防具系は置いてるから、そこから適当に選びなさい。あと、武器を貸して頂戴」


 サラさんは、俺の防具を見て、買い直した方がいいと判断、右の方向の防具が飾っているところを指差した。

 ついでに早速研ぐといったため、俺は武器をサラさんに渡した。


 「……一体何を斬ったら、ここまでこの剣の刃が欠けるのかしら?貴方何を斬ったの?」

 「ええっと…ホワイトワイバーンです。かなり硬かったですね」

 「へぇ、貴方そんなに強かったの?私の目は間違っていなかったようね。でも、比較的やわらかいお腹の部分を切っていたら、ここまで武器が消耗することもなかったけどね」

 「すいません。頭の部分ばかり(最後のほうは)切ってましたからね。なかなかに硬かったですよ頭」

 「そう、頭ばかり切っていたのね。それじゃあここまで消耗するのも頷けるわね。まぁいいわ。今から研ぐから、その間に防具も決めちゃいなさい」

 

 サラさんが、お店の奥に入っていったので、防具を決めることにする。

 やはり、今使っている風の服みたいに、動くときに邪魔にならないタイプの軽装にしたい。出来れば服のようなものがいい。それでいてしっかりと防御が出来るもの。かなり制限されたが、防具は自分の命にかかわるものなので、ここで手を抜いていられない。慎重に選ぶことにする。



~~~約1時間後~~~



 「よし、これにしようかな」


 そう言って俺が選んだものは、見た目唯の黒い服にマントが付いたもののようにしか見えない防具だ。

しかも、かなり大きくて、マントは地面すれすれまである。ついでに同じような素材で作られたズボンも発見。だが、素材が分からなかった。かなり丈夫そうに見えるが……。

 後、腕を守るための籠手。脚を守るための脚用の防具を選んだ。ちなみに兜は視界が悪くなるので、選んでいない。

 籠手はSランクモンスターに分類される、ダークスネークの皮をなめしたものを生地に、Aランクに分類されるブラックコンガの毛皮を飾った結構おしゃれなものである。

 脚の防具は、別名疾風と呼ばれるSランクモンスターに分類されるシューティングスターの皮をなめしたものを生地に、同じく毛皮をその上に縫いつけ、さらに丈夫にしたものである。

 ちなみに、これらを全て装備すると、全身真っ黒の格好になる。

 髪の毛も目の色も黒なため、遠目から見ると真っ黒な騎士にでも見えるのではないだろうか。兜を装備していれば、完全武装したように見えるだろう。


 「選び終わったかしら。こっちは研ぎ終わったわよ。あら、かなり様になってるじゃない。前に渡した防具より断然いいじゃない。それら全部買うのかしら?」

 「ええ、かなり気に入りましたので、全て買います」

 「でも、かなりの額になるわよ。全部Aランク以上のモンスターや、素材から作られるものばかりだから。特にその服とズボンはかなり高いわよ?足りる?」

 「え…!?この服とズボンそんなにするんですか?」

 「ええ、確かその籠手が3,000,000G脚のが4,000,000G服とズボンが両方とも7,000,000Gね」

 「7,000,000G!?なんでそんな高いんですか?」

 「それはね、その服とズボンのもとの素材が稀少のはもちろん、その防具の裏にいろいろと魔方陣を織り込んでいてね。確か、硬度up、魔法攻撃軽減、物理攻撃軽減、温度調整、魔力操作補助とかだったかしら。だから、そこまで高いのよ」

 「なるほど…分かりました。それでは、お金が足りませんね。1,000,000Gほど」

 「1,000,000Gねぇ…わかったわ。一気に纏めて買ってくれるようだし、1,000,000Gまけてあげるわ。その代わり、新しく武器とか防具とか買うときはここを御贔屓にしてね。まぁ、簡単に買い換えることはないだろうけどね」

 「いいんですか!?ありがとうございます。新しい武器とか買うときは、もちろんここを使いますよ。もともと、そのつもりでしたし」

 

 商品をまけるときに、さりげなくここをPRするのは流石商人というところだろうか。

 それでも、1,000,000Gもまけてもらえるなんてかなりラッキーといったところだろうか。

 よし、これで当分装備には困らない。サラ様様だ。

 かなり時間が経ったようだし、恐らくクリスも買い物が終わる頃だろう。

 よし、クリスを迎えに行くとするか。



 今日購入したもの

 アダマンダイト絹糸の服

 効果 硬度up 魔法攻撃軽減 物理攻撃軽減 温度調整 魔力操作補助

 アダマンダイト絹糸のズボン

 効果 硬度up 魔法攻撃軽減 物理攻撃軽減 温度調整 魔力操作補助

 ダークスネークの籠手

 効果 技術up 技運用効率化 物理攻撃力up 投擲術up

 シューティングスターのブーツ

 効果 俊敏up 脚力上昇 バランス補助 


 いや~いい買い物したなぁ~~。

 だが、金がなくなった。残りはあの神様からもらった金貨5枚ほどだけだ。

 まぁ、かなりの額になるんだけどな。

最後までお読みいただきありがとうございます。

ご感想等お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ