第39話サバイバル2日目5
すると、画面が勝手に切り替わり、ルリィウィン、アウィリィ、フェアが映し出される。
(やっほー、ウィリィンお疲れ様〜激闘だったねぇー)
フェアがねぎらいの言葉をかけてくれる。
(激闘だった、じゃない、シイタケのやつ、嵌めたでしょ)
涙目になりながら訴える。
(ああ、あんなに上手く引っ掛かるとは思わなかった。
それに、サソリの出現は予想外だったからな、だが、サバイバルにトラブルは付き物。
だろう?)
(結果論ではあるけど、無事切り抜けられたし...
良い経験が出来たってポジティブに考えましょ?)
(サバイバル後にはねぎらいとして美味い食事を用意しよう。)
(グヌヌヌヌ。分かった。)
この2日間微妙な食事しか食べれていないウィリィンはルリィウィンが離乳食初日に出した料理を思い出し、屈した。
(さて、本日はレンコンにはもう挑まぬであろう?)
(もう、そんな気力残ってないよ...)
(ではミッションは終了としておこう。明日は半日とミッション1つか。
よく頑張ったな。)
(それで、今日の追加のご褒美だけど、さっきルリィウィンが言ってたサバイバル後のごちそうがあるから...
身体を綺麗にしてあげましょう。色々汗とか、泥とかでぐちゃぐちゃでしょう?)
(めっちゃ、ありがたいです)
すると腕輪から泡が生み出され、身体を隅々まで洗い流していく。
(ふうぅ気持ちよかったです)
(それは良かったわ、じゃあ最終日も頑張ってね)
腕輪の画面が消えた。
ウィリィンはもう考える気力も残っていなかったので、直ぐに眠りについた。
ジリリリリ
また朝を知らせるアラームが響き渡り、ウィリィンは目を覚ます。
すると画面が起動し、いつもの3人が浮かび上がる。
(おはよう。ウィリィン)
(あ、おはようございますぅ)
(うふふ、凄い眠そうね)
(しかし、もうサバイバルの時間も半分切っているゆえ、最後のミッションの説明をしなくてはな?)
ほぼ終了が目前であることを認識して脳が覚醒し始める。
(よし、伝えよう。
今日はお前の兄妹にあってもらう。場所までは転移させてやるので合うだけで良い)
(ラド姉だねー。
美食が大好きでこの食糧調達場に基本引き籠ってるの。
美味しいものも得られて強敵とも戦えるってお得だよねーって感じ。
一応ここの管理人も請け負ってるよ)
(????)
(まあ、あまりラドについて話しても先入観を持つだけだろう?)
(実際に会って話してみなさいな。
じゃ、飛ばすわよ?)
(え、ちょっ!?いきなり!?)
ウィリィンの抗議虚しく、画面が閉じるのと同時に景色も切り替わるのだった。
転移先は爆撃にでもあった後みたいになっており、
砂煙の先で人が何かと激しい戦いを繰り広げている。
周りを見渡すとスイカが植わっていることが確認できるので、スイカと戦っていると予想される。
「あら?誰か小さな方が転移してきましたね?
そういえばお母様より、妹が来訪するというお話を伺ってました」
激しい戦いが収まり、その人の上半身はあろうかといった大きさのスイカがその人の片手に乗せられている。
「あら、かわいい。
はじめまして、ラドです。
ここでは落ち着いて会話できないですね、
私の住処まで案内しますので抱っこしてもよろしいかしら?
っと忘れてました」
(まだ、上手く喋ることができないのでしたね?
こちらの声は聞こえていますか?)
(は、はい。ウィリィンです。えっと、お願いします)
大きなスイカを手のひらに乗せた状態で器用にウィリィンを拾い上げた。
(では飛びますのでバランスを崩さないようにお気をつけくださいね?)
すると地面を蹴りつけたかと思うと凄い勢いで上昇していき、スイカの群生地が一望できるぐらいの高さになった。
(ウィリィンは傷ついたり、死んだりするのが嫌いと伺いました。
群生地を突っ切って進むとどうしても戦いに発展してしまい、この状態だと安全に運べる自信がないので、テリトリーの外から進ませてもらいますね?)
上空にシールドで足場を作成しながらラドは説明する。
(あ、お気遣い感謝します)
ラドは足場を蹴って跳躍しながら、器用に上空を進んでいく。
(では、進んでいるだけでは味気無いので自己紹介を、
改めまして、ラドです。屋敷内の食糧調達場で暮らしております。
趣味は美味しい食材を食べることです。
そのため、日夜ここでの戦闘に明け暮れ、研鑽の日々を過ごしております。)
(ウィリィンと申します。
ルリィウィンママやアウィリィママ、フェア姉に戦い方を教わりながら生活しています。
趣味は魔法の研究で、色々魔法の使い方を考えては鍛錬で成果を確かめる生活をしています)
(あらあら、丁寧なお返事ですね。
ありがとうございます。
もう既にお母様方からしっかり英才教育を受けているみたいですね。
学ぶことだらけで大変かと思いますが、必ず今後の人生の糧になりますので、頑張ってくださいね)
(は、はいありがとうございます)
(それにしても、フェアのことはフェア姉と呼んでいるのですね。
わたくしのこともラド姉と呼んでいただけますか?)
(は、はいラド姉よろしくお願いしますぅぅぅ!?)
名前を呼んだ瞬間、ラドが足場を踏み外し、少し高度が下がる。直ぐに足場を再設置し、墜落には至らなかった。




