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闘鬼~転生先は寿命以外で死なない種族、戦闘からは逃れられません(泣)~  作者: komofy
第一章誕生~乳児編

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第21話お茶会2

しばらく観察していると浮遊している物体について法則性が見えてくる。


(これ、あの子らの意思で動かしているわけではない?)


そう、中にはあれだけどんちゃんやっているのにも関わらず眠りについている子もおり、それでもずっと攻撃、防御を行っている点からそのように推測した。


(となると、こいつらを引き離してお互いをぶつかり合わないようにするのが正解か?)


問題は常に守備に回っている3本である。

この状況下でも無傷で己の主人を守護しており、試しに自身を動かしている小さな土の球体を転がしても、探知され、迎撃されてしまう。

幸いにもこちらの場所がバレることはなく、モノが不意に飛んでくるのは爆発物の影響なので石ころなどで起爆を促し、他のモノを巻き込みにくいように調整した。


(ただ、爆発物だけは消耗品だからか虚空から補充されるんだよなぁ、起爆を促し続けても逆に他のモノが襲いかかってくると、こっちにも飛んでくるし...)


徐々に考えるのが面倒になってきた。


(他の武器は補充される様子は無し、全部とっ捕まえて、爆発物はさっき考えた通り、起爆し続ければよし、後はパワーバランスが崩れないように全員から万遍なく減らし続ければ完璧)


と思い、行動したのだが、結論から言うとダメでした。

想像以上に引っ張る力が強く、土で鎖をつけたり、地面に縫い付けたりしたが、数本拘束するので精一杯で目標には遠く及ばなかった。


(っち、次の作戦だ)


次は防衛用の3本を掻い潜り、7人を引き離そうと考えたが、


(そりゃ、主人を運べるとは思ったけどさ、わざわざ戦いが起きる位置まで近づくことは無いだろさ)


ある程度引き離すと防衛用の1本がその子を背負い、7つ子にある程度近い位置まで運んで行ってしまう。


次は逆転の発想でこの内の誰かに一緒に守って貰おうと考えた。

しかし、今の己の技術では武器達にはバレてしまうので、

自身の外側をウール状の柔らかい物体で覆い、打撃を吸収できるようにし、

盾を漂わせている子の近くまで無理やり寄った。

防衛用の3個の盾が自分めがけて迫ってくるが、周りの素材に衝撃を吸収され、影響を受けない。


(よし、これでいいかな)


と思ったのも束の間、防衛用の盾がこちらに集中するということは、本来の守備が疎かになるということ。

盾の死角から現れた爆発物がその他諸々を巻き込みながら起爆し、ウィリィンは吹き飛ばされた。


(クッソぉ、うまくいったと思ったのにぃぃぃぃ)


悔しがっている間も攻撃は続き、気の抜けない迎撃を続けなくてはならない。


その後も逆に7つ子を近づけてみたり… 戦いが激しくなり、状況が悪化した。


魔術を使って武器たちを誘導してみたり、良い線いっていたが、全員分を捌き切るまでにはならず、特に爆発物はいきなり爆破してリスポーンすることもあったため、コントロールしきれなかった。


前世の感覚から流石に赤子を傷付けることには抵抗があり、それなのにも関わらず攻撃に晒され続けている状態。

状況が打開しないことにイライラが募り、何処かでブチッという音がした。


溢れ出て止まらない怒りと共に体全体から炎が燃えさかる。

ハエが如く飛び回るモノたちに狙いを定めると、炎を放ち、圧倒的火力で溶かしていく。


(お前ら、特定の造形じゃなければ操れないよな?)


ただの金属塊と化したモノは制御を失い、墜落していく。


計60を金属塊に変え、爆発物は全て水の中に閉じ込めた上で、周りを土で囲った。

爆発できないため、リスポーンしなくなった。

すると争いは終結し、静寂が漂い始めた。


(これで静かになった....疲れた寝よ)


自身が起こした反動からどっと疲れを感じ、ウィリィンは眠りに落ちた。


その後、数刻が経ち、お茶会が無事に終了し、子ども達の回収が始まると


「あっつ、子供達皆グッタリしてるわ」


ウィリィンの怒りに任せた行動は結界内の温度を60度近くまで上昇させており、他の子らは暑さにやられてうまく動けないでいた。


「ほう、すごいな。この魔力はウィリィンか。

アウィリィの得意技の怒りを原動力とした超火力の模倣か。おいてあった玩具が全て焼き溶かされておるの。にしても暑いな」


ルリィウィンは魔力を冷気として放出し、結界内の温度を適温に調整する。


「おお、当主様のお子様がこの環境を生み出したと」


「おおー」


「流石は当主様の子」


放った魔力によって生まれた歪みに向ってルリィウィンはスタスタと歩いていくと、スヤスヤと眠りながら隠蔽と結界を自身に張っているウィリィンを拾い上げる。


「ほう、安定して寝ながら魔力を行使出来るようになっているな。感心感心。

では、皆のもの今日は有意義な時間であったぞ、私はこれにて失礼する」


ウィリィンはルリィウィンに抱えられてそのまま会場をあとにした。


翌朝

目を覚ますとフェアが目の前にいる。


(ピュッ?フェア姉か、びっくりしたよ)


(いやぁ、ウィリィンはリアクションが大きいから驚かせがいがありますなぁ。

冗談はさておき、昨日は大活躍だったみたいですな?)


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