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闘鬼~転生先は寿命以外で死なない種族、戦闘からは逃れられません(泣)~  作者: komofy
第二章幼児~入園編

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第175話再生鳥

「まあ、大きく変わるのは魔法の有無でしょう?

武器は先ほどの延長線上と考えればそこまで変わらないはずだわ。

というより、今日の時間がもう少々押しているの、一端全力の状態での戦いはやっておいた方がいいから、そんな感じでお願いね」


言われてみればそろそろ日が傾き始めている。


「すまんな、明日以降も引き続きこのような感じで鍛錬は繰り返すのでな、その時に時間は確保しよう。

今の限界を理解しておいた方が鍛錬後の時間での振り返りが捗るだろう?」


「そういうことっ」


ということで、ウィリィンは武器を取り出し、魔法を生み出しつつも人形へと向き合う。

勿論人形もウィリィンと同等レベルの魔法を使用してくる。


「やばいっ、何からすればいいのか分からない・・・」


お互いの手数が大幅に増えたことで考えることが増えすぎて何が何やら分からなくなってきた。

だが、人形はそんなウィリィンに対して待ってくれる訳もなく、魔法をバンバン打ち込みながらこちらに肉薄してくる。

それに対して避ける、いなす、魔法で迎撃する、人形の攻撃を武器で受け止めると、同時に処理していくわけだが、魔法の維持がウィリィンの脳のキャパシティを圧迫する。

それぞれ行動する度に漏れだしそうになって意識を集中させ、すると、何かしらの行動に対しての対応が疎かになって攻撃を貰いそうになり、するとまた漏れ出しに・・・と無限ループに嵌っていた。

というより、人形の攻撃が徐々に激しくなってきているので、対処で精いっぱいである。

先ほど同様限界の状態を少しでも長く維持してウィリィンの能力を引き出そうという魂胆なのだろう。

そして、最終的に判断をミスり、人形の金棒による一撃がもろに顔面に入り、


「ぐふっ!?」


そのまま魔法と金棒によるラッシュを受けてやられてしまった。


「ふむ、受けるだけで精いっぱいだったか」


「いや、受けれる限界の状態で人形を動かし続けたのだから、仕方ないんじゃない?

でも、普段なら逆転の一手を考えて挑戦するのだけれど、それが出来ていなかったわね」


普段もこれぐらいの人形がウィリィンの対処ギリギリの攻撃を繰り出し続けるような鍛錬は行っている。

それに対し、ウィリィンは対処しつつも反撃の隙を伺う余裕が普段ならばあるはずなのだが、魔法の維持に気を取られるため、それが出来なかったというよりはそれをする余裕がなかった。

ただ、やられたウィリィンであるが、しっかりと維持していた癒しの炎は発動しており、効果のほどを受けられている。

まあ、効果のほどは半分ほどまでに落ち込んでいるが、途中で気が完全に抜けてしまい、噴出してもおかしくなかったわけで、十分上出来と言えるだろう。


「よし、今日はこれぐらいにしておこう」


「かなり動きが良くなっていたわよ。

試験までこの調子で頑張りましょう」


「あい」


2人の助けを借りつつ再生したウィリィンが考え過ぎで目を回しながら返事をする。

その後回復したウィリィンは館へと戻り、風呂と食事を済ませ今日の振り返りをしつつ、寝床につくのであった。



また、別の日。

ウィリィンはフェアと一緒にある山に来ていた。

周りは植物の類はほとんど生えておらず、ごつごつとした岩があちらこちらに見える。


「ここで再生鳥の魔石を取るよー。

ちなみに今日のうちに起死回虫とベクトルウオもやっちゃうから、スピード重視で行くよー」


「はいっ」


「と言っても既に再生鳥の縄張りに入ってるからー。

ほら、もうあそこにいるよー」


キョエエエエエエ


フェアが指さす方へと視線を向けると、太陽とかぶさる様に飛んでいる鳥がこちらにむかって急降下してきた。


「っち、眩しくて良く見えないっ」


「はい、ウィリィン、手伝っちゃうとダメだから頑張ってねー」


フェアは隠蔽で姿を消し、その場を離れる。

ウィリィンは眩しくて良く見えないので魔力での探知に切り替え、金棒を持ち、迎撃の準備をする。

その直後に再生鳥はウィリィンの金棒とかぎ爪がぶつかり合い、拮抗する。

再生鳥自体はウィリィンより大きいぐらいの大きさであり、全身はメラメラと赤い炎を纏っている。


「っく、割と重いな・・・

ってうぇ!?」


ウィリィンが衝撃を受け止め切ったのもそのまま、再生鳥はそのまま金棒を掴み、ウィリィンごと上空へと持ち上げた。


「あわわわわわ!?」

咄嗟のできごとでうまく対処ができず、されるがままに高い場所へと持っていかれ、そのまま更に上空へと投げ飛ばされた。

だが、ウィリィンも意識を持ち直し、投げ飛ばされた地点にシールドを展開し、即席の足場として活用することで、下でかぎ爪を構えている再生鳥の企みを崩すことに成功する。


「ふう、危ない」


再生鳥は相手が空中でも機動力があること認識すると、翼をはためかせてウィリィンに向かって炎を纏った羽を射出する。

ウィリィンはシールドから飛び出て羽に向かって魔法を連射して攻撃を相殺しつつ、再生鳥に向かって金棒を振りかざす。

それに対して再生鳥は全身に炎を纏い、ジェット噴射のような速度でウィリィンに対して急上昇し、嘴で貫かんとする。


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