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闘鬼~転生先は寿命以外で死なない種族、戦闘からは逃れられません(泣)~  作者: komofy
第二章幼児~入園編

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第118話切れるが疲れる

少しずつ方法が纏まってくる。

だが、それだけの出力となると、持久力との両立が難しくなる。

やはり、イメージするべきはチェーンソーだろうか。

首を切るというと刀等の鋭さと技量による一刀両断がイメージされるが


「これに関しては心臓の破壊の時に学んだ。

少しでも横から力が入ると上手く切り進めない...」


そう、とてつもなく繊細な動きを要求されるということは、その分成功できるタイミングも減るということ。


「刃の耐久力を一切考えないのなら、少しでも横に当たる面積は減らした方がいい?

真っ直ぐ入らなかった時に刃を高速で動かすことで、引っかかっても無理矢理動かしたい...

でもこの方法だと相手の身体が強靭だったらその刃も動かなくされる可能性がある...

そうなるとその部分は魔法で生み出した方が良さそう...

あと、刃自体を高速で振動させれば、切れなかった時に切れる角度に自動調整できる?」


イメージが固まって来たので実際に前回同様に石で刃を形勢し、人形に対して実践を開始する。

先程のイメージを同時に試すのではなく、一つずつ追加していき、それが人形を切る際に消耗、切りやすさ等の観点から評価をし、最適な形を作り上げていく。


「っぐ!?やっぱり心臓を破壊するより、抵抗が強い...。

だけどこれが完成すればどこでも切れそう」


「今回も刃の部分に関してはある程度イメージが固まれば私の方で作成しよう。

今回の場合はある程度長さもあった方が良さそうだな。

どんな無茶な形状でも受け付けるぞ。

耐久力に関しては任せろ」


ルリィウィンの太鼓判も押されたので、耐久力は思考から除外し、思考を深めていく。


刃の周りに付与する魔力としては

炎で細胞を焼き、結合を弱め、

水、風で通りを良くしつつ、チェーンソーの刃の部分を構築、刃の部分は引っかかった際に展開する形。

といった感じだろうか。

石で生み出した刃に関しては結果として糸のように細く、厚みも最大限少なくし、

動きが止まった際は左右に高速振動させることで再度刃を当て直すことを可能としている。


「ほう、そのような形になったか。

よし、では作るとしよう。

ふむ、これだけの細い刃に鞘をつけても抜きにくいな。

だが、ダガーの時と異なり、刃渡りは持ち手の部分より長いゆえ、真っ直ぐには収納できぬな。

では、刃を丸まった状態で収納できるようにしてやろう。

それで、高速振動する機構を取り付ければ完成だ。

ほれ、ウィリィンできたぞ。

前回のダガー同様、魔力で形状を変化させられるゆえ、試してみよ」


「ありがとうございます」


渡されたのは刃先のない剣の持ち手部分。

刃は掃除機のコードのように丸めて収納されている。

魔力を込めると剣先がシュルシュルと真っ直ぐに伸び、魔力を更に込めることで高速振動をさせることができる。

ウィリィンは出したりしまったりしながら使い心地を確かめていく。


「でも、やっぱりダガーより疲れる...」


戦闘態勢に入った人形と戦いながら更に動きの最適化を行っていくが、一振り一振りが当たれば有効打になる分、勝敗はつきやすいものの、かなりの力を消耗する。

首の切断をせずに勝利してしまったり、威力が足りずに切断出来ずに止まってしまったりと、狙いが雑になりがちである。


「切れないとさっきみたいに大きく動きを拘束されるわよ。

出力はうまく調整して切ってみなさい」


「切れなかった瞬間に出力を上げれるように、普段はなるべく魔力を使わないようにすればもっと長時間戦えるぞ」


二人のアドバイスを受けつつ魔力の消費量を意識してより実践的な動きをできるようにしていく。


「ふむ、取り敢えずはこんなもので良いだろう」


「ハアハア、あ、ありがとうございました」


ウィリィンが疲労困憊になり、人形にやられたい放題になった辺りでルリィウィンが終了を宣言した。


「ダガーよりは倒した人形の数は多いけれど、かなり消耗したわね。

まあ、練習すればスムーズに魔力の調整ができるようになるわ」


アウィリィはウィリィンの頭を撫でながら今日の評価を伝える。


「もう少し攻撃に意味を持たせたいかも。

せっかく大きな血管が集中している場所を攻撃してるから、毒とか、切断までいかなくても相手に負荷をかければなって」


「ほう毒か。

私の得意分野に興味を示してくれるのはありがたいな」


「ウィリィン、もっと炎に興味を持ってもいいのよ?」


嫉妬したアウィリィが自身の得意分野について宣伝している。


「えっと、勿論炎も興味あるよ」


ウィリィンは慌てて咄嗟にアウィリィの得意分野についても興味を示す、


「ふむ、まあ、今日は既に十分に鍛錬した後なのでな、後日、じっくりと教えるとしよう。

アウィリィもそれでよいだろう?」


「ええ、そうね、教えるなら疲労困憊した状態じゃなくて、しっかりと学んで欲しいもの」


ということでその日は解散となった。


次の日

いつも通り庭に行くと予告通り、ルリウィンによる毒の講義が始まった。


「さて、毒の作り方といっても大きく2種類ある。

魔法のみで作成する方法と、身体機能を利用して行う方法だ。

魔法で作る方は既に城落としなどで実践しているだろう?

魔法を用いて簡単な物質であれば作成できる。

まあ、物の構造について知見を深め、繊細な魔力操作を身に付ければより複雑なものを生み出すことも可能だがな」


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