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アース ダンジョン核を持つ少女  作者: 生けもの
1章 期待の新人探索者
21/149

020 クーちゃんの苦悩

ダンジョン核コアを胸に宿した10歳の少女。

…に救われた蜂の魔物。

アースとクーちゃんの出会いの物語、短めです。

女王蜂(クイーンビー)クーちゃん視点】


 我はこのロッタナ大湿原の一角を担う女王蜂(クイーンビー)、数多の狩人蜂(ハンタービー)を眷属に持つ(ビー)界の女王。

 狩人蜂(ハンタービー)の下には飛沫蜂(スプラッシュビー)数十匹が付いていて”魔花蜜”を集めさせている。”魔花蜜”は我のみならず魔物、人間も欲しがる極上の甘味だ。滋養強壮の効果もある。


 今日も”魔花蜜”の集まりは上々だ。我は女王としてこのまま(ビー)の一族が繁栄していくことを信じて疑わなかった。


 しかしその我の思いは、いともたやすく砕かれた。

 突然、鍵爪熊(スクラッチベア)が現れ、我の王国が壊されたのだ。

 ヤツの眼には我らの事は見えていない様で、眷属たちが集めた”魔花蜜”を貪ることにだけに夢中だった。


 そして、”魔花蜜”が無くなると食後の遊びのように我らの巣が壊されたのだ。


 もちろん、我も(ビー)一族のため眷属の狩人蜂(ハンタービー)を連れて果敢に戦った。

 しかし、わが眷属はことごとく鍵爪熊(スクラッチベア)の爪に切り裂かれた。


 そしてついに全ての眷属がやられた。我も挑んだがヤツの爪の一振りに一刀両断された。


 羽が無残に散り、飛ぶ力が失われた。

 湿地の冷たい地面を感じながら、青い空を仰ぎ見た。


 ここで我が一族は途絶えるのか、そう思うと悔しさがこみあげてきた。敵わないまでも何とか一矢報いたい。 そう切に願う。


「怪我してるの?」

 声が聞こえた方に視線を動かすと、人間の子供と目が合った。

 その瞬間、まるで絶対的ななにかに包まれたような安堵感に満たされた。


 傷ついた身体に暖かな何かが流れ込んできて、痛みが和らぐ。身体の奥から活力が漲ってくる。

 まどろみの中、次第に意識が薄れていった。




「……誰か、誰か助けて」

 助けを呼ぶ声が聞こえると、なぜか焦りと、心配する気持ちが流れ込んできた。

 急がないと、そう思った時には眷属である狩人蜂(ハンタービー)を外へ送り出していた。


「我が行くまでお前たちが主の手助けをするのだ」

 瞬時に数百匹の狩人蜂(ハンタービー)が生まれ、助けを呼ぶ声の方へ飛んでいく。


 アースの魔力によって生まれ変わった女王蜂(クイーンビー)。その眷属もその恩恵を受けていた。

 金色の光をまとった狩人蜂(ハンタービー)が、鍵爪熊(スクラッチベア)に襲い掛かった。


 先ほどまで爪の一振りでやられていた狩人蜂(ハンタービー)が、信じられない速度で飛び回り、鍵爪熊(スクラッチベア)の爪を軽々と避ける。

 むしろ鍵爪熊(スクラッチベア)の隙をついて針での攻撃でダメージを与えている。

 しかし地力が違いすぎるため今一歩決め手に欠けていた。


 じれったく感じていると、アース様の魔力で我の身体が形作られる。

 そのままゆっくりと上昇し、種族の固有魔法で風の鎧をまとった。

 我の存在に気づいた鍵爪熊(スクラッチベア)が向かってきた。


 ――――小癪な!――――


 ビュオオオオオオーーー


 さらに魔法で風のトンネルを鍵爪熊(スクラッチベア)との間に作る。これでどんなに速度を上げても狙いが外れる事はない。


 準備は整った!

 残りの魔力を全て後ろに放出して推進力に変え、我の身体を弾丸と化し鍵爪熊(スクラッチベア)目掛けて飛んだ!!


 ドスッ! 乾いた音が聞こえた。


 その瞬間、我の身体は鍵爪熊(スクラッチベア)の腹に大きな穴を穿った。

お読みいただきありがとうございました。

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