離れ種
お父さん、お母さん
あなた達が僕を愛していると信じてやまなかった日々
人を簡単に信じるな
という言葉が悲しかったと覚えているよ
色んな思いが渦を巻いて
僕のことも信じていないんだという
結論に至ったよ
その言葉から
あなた達の哀しみが湧き出ていたのを感じ取れたよ
あなた達を哀しくさせたのは誰だろう
神様はいるんだよ
神様を信じなさい
と言われて育ったよ
そんなあなたはいつからか
神様はいないんだ、と言うようになったよ
好かれたくて愛されたくて
僕だけは信じてほしいと生きながらにして僕は
言うことをきく
良い子ちゃんを目指したよ
人を簡単に信じるなという
言うつけを守ってきたよ
だけど ごめんね
これだけは守れなかったよ
神様はいるんだ と
僕は諦めなかったよ
表明したくて何度も訴えたよ
だけどその度に
険しい顔をするあなた達
そうだ
僕はある日思い出したんだ
神様は何があっても信じなさいと
語りかけた日々
だから僕は信じるよ
あなた達が
人も神様も信じていたという事を
もう一度信じたいという思いを
だから僕は今でもやめないよ
みえない存在を
僕はこの世界に伝えていくよ
愛さなくたっていいんだ
愛す余裕がない程に
お父さん、お母さん、
あなた達が愛されたかった事を
わかっているよ
だから僕より自分を愛してほしいよ
僕を嫌ってもいいから
自分を信じてほしいよ
この世に生まれてきて良かったと
還ってほしいよ
僕はいつでも還れるよ
だって僕は
あなた達を愛したまま生まれてきた事に変わりはないんだ
いつかそれをみせる日がくるよ
大好きだと言うよ
大好きだと何度も言ったよ
信じてくれなくてもいいよ
それもはじめから
決められたストーリーさ