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こんにゃくも婚約もシメる!!3

「はぁ.....継承問題だよ.....」

「王位継承権?」

項垂れるレオンの言葉に(そういやぁ、レオンって王族でした~~!)と思い出す。


「そう、わたしは第5位だ。

 1位が第一王子、2位が第一王女、3位が第二王子、4位が陛下の弟である父上、そしてわたし。

 王女は国外の輿入れがほぼ内定してるため、実質わたしは4位になる。

 父上は王位に興味はないが、放棄してないのはわたしを王位から遠ざけるため。

 スペアのスペアはきな臭いのさ.....いつも」

「第一王子はこのまま軍事国家を維持しつつ各国に目を光らせたい、第二王子はより領土拡大を目指し戦をしたい。

 そして軍備縮小派に持ち上げられるお前か」

ロベルトが足を組み、口を開く。


「持ち上げられるんじゃない、操りたいのだよ.....誰かを人質にとって」

諦めた笑いをしているレオンを見て、私は最低な想像をする。

「.....シルビア」

最悪だ、最低だ。


「ねぇ、縮小派って縮小したいのにそんなに過激なの?」

「いや、ごく一部だ。

 何度か尻尾を掴もうとしてるのだけどなかなか狡くてな」

レイモンドの質問に難しい顔をしたレオンが答える。

「何家?」

「ん、トピカ家とオースチン家とラレイト家だな。

 あとはほぼ烏合の衆だ」

「そっかぁ.....あのさ、もしかしてもしかすると、ウチと取引ないかな?」

全員がレイモンドを見る。



「バード商会!」

私は思わず大声で叫んでしまった。




     ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼ △




「エミリー!よく来てくださったわ!」

「誕生日おめでとう、シルビア!」

ワインレッドのドレスを美しく着こなしたシルビアに歩み寄る。


今日はシルビアの誕生日だ。



「きれいだよ、シルビア!」

「まぁエミリーも可愛いですわ!」

エヘヘと笑いながらくるりと回ると、クリーム色とミントグリーン色のドレスがふわりと宙に舞う。

「あ、じゃぁまたね」

後ろで挨拶を待っている人に気づいて慌てて別れを告げる。

「奥にマリアーナがいるので探してごらんなさいな」

「ありがとう!」


シルビアの父上と母上にも軽く挨拶を済ませてマリアーナを探す。

案外あっさりと見つけられてホッとする。

「マリアーナ!」

「まぁエミリー、ごきげんよう」

「ごきげんよう、今日のマリアーナも可愛いね」

マリアーナのキリリっとした顔が笑顔になって一気に花が開くようだ。


あぁもうカワイイ!私の嫁嫁嫁っ!!

ジーンにもったいない!!



「今日はレオン様はいらっしゃるのかしらぁ?」

「う~~ん、それがさぁコソコソと4人でやっててわからないんだ。

 『危ないことになったら困る』ってロベルトが言い張って、私はのけ者だったよ!

 ムカつくから今日はたくさんの人と踊ってストレス解消するんだ!」

口を尖らしてマリアーナを見つめる。

マリアーナは「あらあら、大事にされてるのですわぁ」と可笑しそうに笑った。


「.....まぁ『悪いようにはならないよ』って言ってたけどね」

遠くからシルビアを見つめる。




ザワリと突然ホールが騒がしくなる。

「あ、ロベルトとレオン.....」

何事だ?と視線を巡らしたそこには、よく知った顔がいた。


黒いタキシードを来た長身の二人は、並んで歩いてると本当に絵になる。

レオンはやっぱり王家の血筋が流れてるだけあって、立ち居振る舞いはさすがとしか言い様がない。

『参加しない』とされていたレオンが参加したことに、シルビアの父上の顔がだらしがないことになっていた。


う~~ん、あんまり見たくない絵面だ.....。



「あれ?レイモンドどジーンがいない」

「ジーン様はワタシと婚約なさってるでしょう?

 だからご辞退なされたらしいわぁ」

「なるほど~、相変わらず固いな!」

真面目な奴め!

『シルビアの友達として』って思わなかったのだろうか?


ちょっとはにかみながら笑うマリアーナを見て『まぁそれほどにマリアーナを大事にしてると思えば、いいのかもしれない』と思い直す。


「.....んで、レイモンドは?」

「エミリーがきっと嫌がる理由ですわぁ、きっと」

「あ~~『貴族至上主義』ね.....。

 やな感じ!」

べぇっと舌を出す。


昔気質の貴族はまだまだその傾向が強い。

平民の方が財産がある、なんてことも最近では多々あること。

『散財のしすぎで貧乏な爵位持ちが、財産のある平民と結婚した』なんてよくある話だ。






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