ジーン・オリバー
ジーンは騎士を多く輩出している戦闘家系に生まれた。
本人も騎士になる訓練を小さな頃から積んでいる。
黒髪をショートにして、後れ毛を三つ編みにしている。
それが猫のしっぽみたいで引っ張りたくなる。
ジーンは小さな頃からそこだけ伸ばしていたから、今や結構な長さのシッポだ。
まぁ、実際引っ張って遊んでいた。
上からグーで食らったゲンコツは数え切れない。
この学園は15になると男は頭脳系と騎士系に分かれる。
当然ジーンは騎士科にいくだろう。
いつか騎士軍の総司令あたりになるんじゃないかと思っている。
レオンはエセナンパだし、ロベルトは毒舌だし、レイモンドは上級生の女性をはべらせているし、私とジーンはよく一緒に上級生に絡まれた。
撃退したあとジーンはちょっとはにかんだような顔で「実践の練習になるな!」なんて言ってた。
けど、あれはバカな3人のとばっちりを受けただけだよ。
まぁ、とばっちりとジーンの情け容赦ない訓練おかげで、小さい体の割に喧嘩は強くなった。
だがな......私は実は女だっちゅーの!!
まぁあいつは友達思いで、なかなかいい男だ。
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「おい、ロベルト」
剣技の時間もほぼ終わり、周りでは後片付けが始まる頃、模擬剣に体を預けながら、空を見上げてるロベルトに声をかける。
「ん、なんだ、ジーン?」
「お前エミリー嬢に用があったんだってな。
さっき、彼女がすごい速さで寮まで走っていったぞ」
走ることがはしたないとされるご令嬢にとってそれは異色である。
「...走ってたのか?」
「あぁ、本当に病気持ちだったのか疑うスピードだった。
だから今日は会えんぞ」
「ふぅん、どうせ何かから逃げてるんでしょ」
下を向きながら笑うロベルトを見て、おれは違和感を感じた。
「お前、その『何か』を知ってるんだろ?」
「いやだね~!
レオンもジーンも長いこと一緒にいるから、バレちゃうんだよね~」
「まぁ、あとのお楽しみだよ」と笑うロベルトを見て、オレはホッとする。
ロベルトの空いた穴を埋める何かが見つかったのだ。
「残り時間まで手合わせ願えないか?」
「お手柔らかに...」
オレは色々と裏をかくロベルトと打ち合うのが以外に好きだ。
こいつがマジになったら、ちょっと手を焼く。
オレの剣は力とカンで押し、ロベルトは頭を使い、予測して素早く動く。
エミリオを最後に見送ったのがロベルトだったから、彼は自分を責めた。
なぜあの時行くのを止めなかったのだ...。
なぜあの時...。
オレたちだって深く心が傷ついたが、ロベルトの心はあの時に完全停止した。
今ようやくロベルトの心が動き出したのが、剣さばきでわかる。
授業終了のベルが鳴る。
オレの剣がロベルトの頭上で止まり、ロベルトの剣が脇腹に触れる寸前に止まった。
「はーーー!
ダメだ、バテた...!」
ロベルトが盛大に息を吐く。
「お互いちょっとサボりすぎたな」
俺も息が上がる。
「...まぁ、そうかもな。
よし、帰るか!」
レオンが後ろで「おつかれさん」と言いながらニヤニヤ笑ってる。
オレの時間も一緒に動き出したのかもしれない。
ちと更新遅くなるです
ここまで読んでくれて毎度ありがとうです




