ちょっとした違い4
夏休みも終わり、後学期が始まり姉上の結婚式以来、私は逃げ回っている。
ロベルト限定で...。
みんな「何かやらかしたんだな、主にロベルトが!」て顔している。
どんな顔して会ったらいいの~~~!?
どうせ恋愛偏差値ありませんよ!
現在放課後...。
「そして再び忍者生活に逆戻りしてるわけだ」
レオンが呆れたようにシルビアと話している。
「詳しく話してはくれないのですが『どんな顔していいのかわからない』ってぼやいてました」
「あいつは何をやらかしたんだ?」
「聞こうとすると、エミリーったら真っ赤になって...フフフ」
慌ててカーテンの中から出て、シルビアを止める。
「しいいぃぃ~~!
秘密にしてってば!」
「こんな調子ですの」と、シルビアが肩をすくめる。
キョロキョロと周辺を見渡す。
「今日はロベルトは来んぞ。
あれでもへこんでるようでな、ジーンとレイモンドに連れ出してもらってる」
「本当?」
「あぁレイモンドはここらの店に詳しいからな」
「いや...へこんでるの...」
「そっちの方か。
当然だろう、意味もわからなく避けられてるんだからな」
何を言ってるんだ、お前は!といった様子でレオンが呆れた顔をする。
「エミリー、周りから見れば微笑ましいですけど、これ以上はロベルト様を傷つけるだけですわよ?」
優しくシルビアが諭してくる。
うん、わかってるんだ。
これじゃいけないってこと...。
「おまけにお前の周りを...噂をすれば」
「...影ですわね」
二人して、ハァ...とため息を吐く。
「ん?」
何が影なのかわからず、キョトンとしてると「エミリー!」と声がかけられる。
「クリス!
今日はどうしたんだ?」
ドアの前にクリスが立っていた。
トコトコと近づいていく。
「カフェテリアに新しいケーキが出たらしいぞ?
一緒にどうだ?」
「友達もいい?」
「ああ、遠慮せず行きたいのならいいぞ」
なんか面白い言い方するなぁと思いながら振り返り「シルビア行こう」と誘ってみる。
「えぇ、これっぽちも遠慮しないで一緒に行きたいですわ。
レオン様もよろしいですわね?」
ゴゴゴゴ...とシルビアの背中から、ヘンなBGMが聞こえてきそうだ。
母上を見てるようで、少しゾクゾクする。
レオンも苦笑してる。
「...エミリーには高い壁が多いなぁ。
じゃ、行こうか!」
クリストフの手がポンッと頭の上に乗せられる。
背後からビンビンと冷気が漂ってくるのがわかった。
...凍ってしまうっっ!!
義兄上なのにシルビアはこの距離が気に入らないようだ...!
「すすまん、10年生のロベルト・ウォーレンを呼び出して欲しいんだ」
現在、夕飯前の時間帯。
私は今世紀最大の緊張真っ只中。
男子寮の管理人さんにロベルトを呼び出してもらう。
何だ何だ?とチラチラ見てんじゃねぇよ!
関係ない奴は散れ!散れ!!
逃げ隠れしてても私の恋愛経験値は一切上がらない。
だったら当たって砕けるしかない。
どうせ爆発するのなら、激しく爆発して砕け散ってやらぁ!!
慌てて走ってきたロベルトを見て、、鼻がツーンとする。
なんで私が泣きそうになってんだっ!




