なんかちょっと変なんだ4
ロベルトの怪我で一時騒然としたチームだったけど、みんな持ち役を淡々とこなし、トントンで模擬戦は終了した。
なんとか勝利したが、ここでは勝利は重要視されてない。
何が本人に適任か、模擬戦の監督委員が調べるのがポイントだ。
模擬戦終了の時、{きゃああぁぁ!」とかの、歓声?悲鳴?が上がったのが聞こえたので「何があったの?」と聞いたらジーンがマリアーナと交換した指輪にキスをしたらしい。
私はジーンに『鈍感なたらし』という称号を与えた!
「エミリー、ロベルト様に抱きついていたのはエミリーですのぉ?」
教室に戻りカバンの中に物を詰め込んでいると、マリアーナが戻り声をかけてきた。
「マ、...マリアーナ...なんで知ってるの...?」
あの後ロベルトの肩に顔を埋めたまま上げられなかった私は、ロベルトに立ってもらって入口まで移動してもらい、そのまま突き飛ばし一人ダッシュで逃げた。
「うわぁぁぁ!!」と叫びながら逃げに逃げた。
救護の手伝いもほっぽり、逃げてやったさ。
終わりの片付けはそっと戻って、一緒に片付けたよ、ちゃんとね。
先生には「青春だな」なんて言われるし、チラリチラリとみんなに見られ散々だった...。
頼むからそっとしておいて!!
「有名ですわよぅ!
『(鼻の下を伸ばして、目尻をこれでもかと下げた)ロベルト様が救護室で女性に抱きつかれて、ノドが焼け付くような甘い雰囲気でいた』って。
それを見にわざわざ行った方もいらっしゃいましてよぉ」
「おおぅ...」
私はその場に頭を抱えてうずくまる。
さりげなくダメージがでかい。
「...エミリーは抱きついたり、抱きしめられたりって、誰にでもできますのぉ?」
チラッと廊下を見たマリアーナは、ふと思いついたかのように聞いてきた。
「そんなことできないよ!
気持ち悪い!」
「じゃぁ、それだけロベルト様を大事に思ってらっしゃるのねぇ。
お慕いしてる方ができて良かったわねぇ、エミリー」
「お慕い!?
...そんな...私って慕ってるの?!」
愕然として、マリアーナを見上げた。
「あらあら、ワタシ違いましたぁ?」
大笑いするマリアーナはめっちゃ可愛かった。
「道のりは遠そうですわね」
教室に繋がる入口の廊下にいたシルビアは声をかける。
「...ジーン以上に鈍いようだ」
返事した相手はロベルトだった。
「いくら鈍いからと焦らないでくださいませ」
「口付けてみたら気持ちがわかるかもよ」
「...戯言をいうその舌を引っこ抜きますわよ?」
冷たい一瞥を投げかけ、シルビアは去っていく。
「ジーンとエミリーは類友だったか...」
ハーー...と大きいため息を吐いて、ロベルトは自分の教室に去っていった。
「私って慕ってるの...?」
どこをどう帰ってきたかわからない。
とりあえず気がついたら無事に自室に戻ってきたらしい。
小さい頃から共に育ってきたから、ロベルトの良いとこも嫌なとこも知っている。
ただキスできるか?できないか?となるとわからない。
でもクラスの男性とできるか?と聞かれたら断固拒否の一言だ。
オエッ!て思うし、そんな目で見るんじゃねぇ!と叫ぶくらいだ。
「おおぉぉぉ~~!
わからない~~~!!」
ま、だからってロベルトに直接聞くほど私も無神経ではナイッッ!
「なぁ、ジーン!
お前、マリアーナとキスしたことある?
あっ、その前にキスしたいと思ったのある?
あるならいつ!?」
ギョッとしたジーンの顔、私忘れない!
最高に面白かったぁ~!!




