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淑女でいるって大変3

歓迎会という名の社交界デビューの練習。


昼間は5歳から12歳くらいまでの歓迎会は、いわゆる交流会でありお祭りみたいな雰囲気があった。

夕方から13歳から17歳までの社交界デビューの練習のための歓迎会が始まる。

社交パーティを模した歓迎会。


そして18歳から大人としてデビューして、大人の仲間入りをする。

女性は結婚や人付き合いの、男性は人付き合いや情勢の情報交換の場だ。


交流会でもダンスしてたけど、今日のこの日は自分にとって、社交パーティを味わえる初めての歓迎会だ。

そして私は実家から送られてきた、フワフワのドレスを着ている。

背中が、これでもか!!てほど大きく開いた薄黄色いシフォンのドレス。

でも下着がギュウギュウで苦しい。

そして綺麗に編み込んでアップした髪で頭皮が痛い。


見た目煌びやかでも、女性は苦労してんだなぁっと感じたよ...とほほ。


「マリアーナもシルビアも可愛い!!」

3人でキャアキャア話しながら大ホールに着くと、そこは光の洪水みたいだった。

キラキラしたシャンデリアや並ぶ食事をみて「さすが規模が違うね!」なんて話していると、レオンがそっと近寄って、シルビアに手を差し出してくる。

「エスコートの名誉をいただけませんか?」

ビックリしながら「え!でも...」なんて言いチラチラこちらをみるシルビアに、マリアーナと私はいってらっしゃ~いと手を振る。

「抜け目ないな」と笑いながらロベルトがレオンを茶化してる。


「では俺がエミリーを、ジーンがマリアーナをエスコートさせていただこう」

「そうだな」とジーンがマリアーナに「お手を...」と差し出すと、マリアーナは笑顔で「よろしくおねがいしますねぇ」とささやいた。


初々しいじゃねぇか、ちくしょう!

危なく私が惚れてまうやろ!



「じゃロベルト、ん?

 そういえばレイモンドは?」

キョロキョロと見渡しながらレイモンドを探す。

「あぁ、あいつなら上級生のご令嬢と一緒にいるよ。

 商売熱心だよな。

 今日のためにオススメを売りつけてた。

 買ってくれたご令嬢の装飾だけでひと月の売上稼いだらしいからな、今日はご愛想と甘言の大セールでもしてるんだろ」

「それはそれは...どんなにリップサービスしたって笑顔振りまいたって、レイモンドのふところはこれっぽちも痛くないもんね」

ハハハとため息にも似た笑いが出てくる。


「そういうことだ、どうだ?

 ダンスの前に腹ごしらえでもするか?」

「そうそう、それもまた楽しみにきたの!

 何が美味しいかしら?

 って、何ヘニャった顔で私を見てんのよ?」

不審そうにロベルトの顔を見る。

「そうだなぁ...お前本当に変わらないんだな」

「悪かったわねっ、いつか身長だって胸だって大きくなるんだから!

 たくさんの男を手玉に取って、稀代の悪女になってやるわ!」

拳を握って力説する。

「はいはい、お手やらわかに。

 ほら、とってやるから、どれがほしい?」



腰に置かれたロベルトの手が、じんわり熱くてなんかむずがゆかった。

稀代の悪女になるにはこんなロベルトごときで負けてられんと、妙にガツガツ食べてしまった。

うえっぷ、胃が痛い!





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