訳が分からん変な世界(プロローグ)
ここはどこだろう?
そもそも自分は誰?
気がつけば変な世界にいた。
いや、記憶が無いのだから、変と判断する材料はどこにもないが。
良く分からないまま大通りらしき場所のベンチの端に座っていた。
赤い翼のドラゴンが飛んでいく。
透き通る羽を持つ人間が空を舞った。
更に杖や武器を持ち、中二病まがいの格好をした人間だらけの街。
うん。やっぱり変だ。
・・・この世界は治安が悪いのかな?
武器を持たない人間のほうが珍しいようだ。
そもそも人間と判断できるのかが良く分からないけど。
頭から角が生えていたり、背中に鳥のような翼や蝶のような羽を持っていたり、手に鱗があったり。
もう、目茶苦茶だ!
多分この叫びは通用しない。
なぜならこの世界の常識はこれのようだから。
そんな事は分かっているが、どうしても動物と合体したような人間には馴染めない。
この世界恐い。
もう嫌になってきて、空を見上げれば・・・・
人を乗せたドラゴンが飛びまわり、不死鳥とおぼしき鳥が鳴き、ペガサスが飛んで行き、羽や翼の生えた人間が自在に空を跳ぶ。
下を向けば、二匹のカエルが何か話合っている。
誰か教えてくれ。この世界はどうなっているんだ。
こんな世界を作った神なぞいたら
顔に唾でも吐きかけてやる!