第12話 お手並み拝見
「それじゃ、二人とも気を付けてね!」
「あぁ、行ってくる」
「タリア様、失礼します」
タリアに門の前で見送られ、二人は街を後にした。
街から南に真っ直ぐ延びる道は、茶畑や果樹園を通った後は海に出る。
農民や漁師などの大半はこの道から行ける圏内で生活しているが、ルーイやハスラー、討伐ギルドの要員、そして王国調査団など腕に覚えのある一部の者たちは、そこから外れた舗装もされていない山道を歩いて島の中心地へと向かうのだ。
二人は道を南下し、とある場所まで来ると進路を北東に取り鬱蒼とした森に入っていく。
ここから森を抜けて〝魔女の庭〟へ、更に奥地の〝封印の祠〟へと向かうのだ。
「ここはまだ結界の範囲内だから魔物はほとんど出ない。だが、危険な野獣は出るし、木の根や蔦で足を取られるかもしれないから注意してくれ」
「分かりました」
ルーイの注意にクレハが頷く。
クレハの戦闘力は申し分ないだろうが、それ以外の能力は未知数だ。
王都で学者をしているらしい彼女が、アウトドアやサバイバルに長けているとはとても思えない。
全くの素人を伴って〝魔女の庭〟を抜けられるとは思えなかったので、ルーイはまず自分の家を目指し、その道中で彼女がどれだけのものか見極めようと思ったのだ。
(お手並み拝見……とまでは言わないが、どんなもんだろうな)
ルーイは少しだけ走る速度を上げた。




