伝えたいこの気持ち
ダンス中エルはすごく暖かい目で見てくれた。
「そのドレスすごく似合ってるよ。可愛い」
「ありがとう。でも、エスコートもなかったし、キスしようとしてたわ」
エルは少ししょげていたが、ごめんねごめんねと優しく言ってくれた。
「どうしてウィンナーだったの?」
エルは目を丸くする。
「そこにあったのがウィンナーだったから」
「そう…」
部屋でずっと2人でいたのかな。ヤキモチ妬いている私が憎い…
私はため息をつくとエルはおでこをくっつけてくる。すごく近い。エルの毛穴ない!綺麗な肌!近い近い近い!恥ずかしい!
「ティナが大事すぎて、デューク家の婆さんに声をかけられた時これしかないって思ってさ」
「近い…」
「恥ずかしい?」
私はこくりと頷く。そしたら急に体がふわっとした。エルは私をお姫様抱っこしてきた。
「エ!エル!」
エルはニコニコして回っている。サラッと私を高く抱き上げた。こんなのダンスではやってないぞ…そのまま私をギュッと抱きしめたのだ。
「エル!恥ずかしい!」
私は恥ずかしくてジタバタする。
「ヤキモチでしょ?ティナ私のこと好きなんだね」
そう言われると、胸がドキドキして、『好き』と言い返したいが緊張で言えない。
「そうよ…」
私は、そっぽを向いて目を合わさず言う。そんな恥ずかしそうな私を見てエルはニコッと笑う
「テラスに行こうか」
「そうだね。とっても暑いわ」
ドキドキしていて体温もぐっと上がってる感じがする。これは恥ずかしさからだ…
「うー涼しい!!」
外の空気はひんやりしていて鼻いっぱいに吸い込み口から吐く。そうしたら気持ちがスーッとした。
「ティナ」
エルは私を後ろから抱きしめて左手に指輪を入れた。
「婚約者だからお揃いの」
とエルは細長い綺麗な指を見せてくれた。
「右じゃないの?」
前の世界では右が婚約指輪をつける方なのに…
「右で剣を持つから邪魔になるんだ。全部一緒がいいからさ、最近では重ね付けが流行りみたいだよ。次は結婚指輪だね」
前の世界とは意識の考え方が違い少し戸惑うが、次もあるのかと思うと心がホッとする。今なら言えるかな。顔見えてないし。
「ねぇ、エル…私、あなたが好きみたい。あ、いや、うん好きなの」
ちゃんと告白の文考えておけばよかった…失敗した。
抱きしめてくれている手がぐっと力が入った。
「僕もだよ。ずっと好きなんだ。」
エルは私前にきて膝をついた。左手の指輪にキスをする。
「ティナ、君が卒業したら結婚しよう。」
私は、少し涙目になったが、
「もちろん」
と答えた。




