待ち人きたる
「遅いわ」
「待たせたね」
私はエルの手を取った。
「ティナベル・カートレット嬢」
と陛下は私の名前を呼んだ。
アセラ王女はすごい顔で見てくる。それもそうだ。人を思い通りし、魅了する魔法なんてものはまだできていないからだ。
「エル…どうして…嘘よ、、嘘…あなた…あの魔法使ったのね?まだ偽物?」
「偽物とは?」
私は首を傾げる
「あなたは異世界の魂でしょう?」
「なぜ王女は知ってるのでしょうか?」
エルは私の方をずっと見つめている。
「え、、、」
アセラ王女はこの質問には答えることができない。
「アセラ、君は知らなかっただろう。あの魔法を使用すると髪色が変わることが」
ルファーが間に入る。そして、周りもざわざわしだす。
「何を言ってるの?まがいものが…関わるなよ。」
「父上証拠がございます」
「よかろうもってこい」
「お父様!?待ってください!」
アセラ王女は慌てている
「過去の姿絵です。髪色が大きく変化しています。」
「でも、我が息子よ、稀に成長すると変わるものもいると医師に言われたぞ」
姿絵だけでは証拠が弱い。アセラ王女は安心したようだ。
「いいえ、これだけではありません。」
「お久しぶりでございます。元家庭教師のニコラス・デュークでございます」
アセラ王女はまた焦り出した。
「知らない知らない知らない」
「ほう。」
「実は、昔私が禁忌の魔法の古語を解読しておりました。そのことをアセラ王女も興味を持ってしまいました。」
「教えたと…?」
「はい」
陛下はため息をつく
「被害者は誰だ」
私は手を挙げた。
「私です。」
陛下は口を開く
「納得がいく…異世界の魂は魔力が高い…だが、まだ証拠が弱い」
「なので、私は魔力を代償にその魔法を使った人を探す魔法を使っても良いでしょうか?」
「制約魔法か、そこまでするべきか?」
過去のことだ。莫大な魔力が必要なんだろう…
「過去の魔法ですので、魔力が限界まで尽きてしまいます。」
「まぁ、よかろう、それで教えた罪の帳消しにしてやろう」
「ありがたいお言葉」
アランのお婆様は魔法で蛇のような物を作り出した。その蛇はクネクネと体を動かし、こちらの方にくる。そしてアセラ王女に噛みついた。
「そうか…」
アランのお婆様は血を吐いてしまった。相当な魔力を使い、体がもたなかったのだろうよろけるお婆様をアランが支えた。
「他にもあります。」
エルが前に出た。
「これは魔法道具です。音が入る動く姿絵です。」
そこにはアセラ王女が写っている。
『ねぇ、エル…私が、あなたの婚約者だった人の魂入れ替えたって言ったら信じる?』
『どういうことですか?』
『禁忌の魔法でねあるの…ねぇ、エルキスして』
『だめですよ』
『魔法効いてないの?思い通りなる魔法なのに…』
『では目を瞑ってください』
私はキスシーンを見るのかと焦っていたが、エルはウィンナーを持ってアセラ王女の唇につけた。
『あなたって唇が潤っていて素敵ね』
どうやら油と潤いを間違えていたらしい。アセラ王女は床に座り込んだ。
「人を魅了し、思い通りにさせる魔法はまだありません。そして、私が噂を作りました。いつかアセラ王女が食い付くと思い」
アランのお婆様が言う
「なるほど、それはどうやって」
「まず、隣の店を買いました。貴族やメイドや執事が通るとその話をしました。まぁ、信じる人はいないですがね、おまじないとして売り出しました。そこにたまたまエルリック様が来たことが発端です。」
なるほど、エルとアランのお婆様は繋がっていて、エルは魔法騎士団の副団長だ噂を広める簡単なんだろう。そして、この醜態を作ったと…
「エル…」
アセラ王女はこの状況に絶望しているようだった。
「アセラを牢に入れろ。処罰は明日に考える」
「いやー、お父様!!」
アセラ王女は連れ去られた。
「後で先ほど話した者たちは来てくれ。今日は祝いの場でもある。音楽をかけよう」
ダンスタイムに急に変わる。
エルは手を出し
「さぁ、踊ろうか」




