私の前に居るのは…
私達は購入した露店に行った。アランはどうやらドギマギしている様子。それはそうか久しく会えてない祖母に会えるのだ。緊張くらいするだろう…
ふとルファーと紗枝の間には何があったんだろうかと気になっている。ルファーの裸を見てしまった時ルファーは紗枝として私を見ていたようだった。いつか聞けるのかしら…
「ここか」
そんなことを考えていたら店の前へ、おばちゃんいや、アランのお婆様はアランを見るなりすぐに気がついた。
「アラン…?」
「お婆様…」
「元気かい?」
「うん、元気だよ」
アランとお婆様は感動の再会をしている。だが、ルファーはどうやらせっかちなようだ。右足だけやたら足踏みをしている…
まぁ、時間がないのはわかっているのだけど…。
「あら、あの子達は…さっきのお客さんと…その肌の色は…し、失礼しました。」
ルファーがせっかち王子だと分かったのだ。お婆様は頭を下げた。
「話がしたいのだ、王宮に来れるか?」
ルファーはせっかちを隠し優しく問いかける。
「店があるんで、長時間は…厳しいです。」
アランのお婆様は首を振る。
きっと、店が終わってからなんて言ったらせっかちだからむりかな。
「空間魔法を使いここにいる人だけ聞こえるようにします。」
どうやらアランのお婆様は待たせるのを申し訳ないと思ったようだ。まだせっかちとバレてないな。
ルファーは頷くとすぐにシールドのようなものが店を囲う
「すごい」
私はつい言葉が出る。
「簡単ですよ。」
アランのお婆様はニコッとする。
「本題だが、アセラ王女の罪についてだ」
ルファーは真剣な眼差しで言う。
「…」
「どうした?お婆様…」
アランのお婆様は黙り込んでしまった。
「実は…」
やっとのことでお婆様は口を開いた。
◇◇◇
エルから届いたドレス、そこには『すまない、エスコートができない』
と書かれていた。エスコートはできないか…私は頷く。
そして、私は自分の部屋を出た。
「あ、ティナ」
お兄ちゃんはかっこよくとっても似合っていた。
「いいね!」
「ティナも綺麗だ」
エルの代わりにお兄ちゃんがエスコートしてくれる。
寂しい気持ちは少し残るが、少し軽くなった。
「プレゼントは持ったか?」
お兄ちゃんは私に問いかける。私は笑顔で頷く。
2人で馬車に乗った。
◇◇◇
会場に着くと、エルとアセラ王女が腕を組んでいるのを見た。
私はとても辛い気持ちになったが、グッと堪えた。
見ないふりを徹底した。
お兄ちゃんはそれに気がついたのかエリスを呼んでくれた。
「あなた、エル様が好きなのね?」
私はエリスにズバッと言われてしまった。顔がカァっとなった。
「そうみたい…」
エリスはやっと気がついたかと小言を言っていた。
陛下が来た。私達はさっと頭を下げる。
「よいか、皆の者よ、面をあげよ」
と陛下が言う。言われたら頭を上げる。
「エルリック・ブルースの婚約発表をする。」
「えー、アセラ王女じゃない?」
「あの2人?ほら、あの子は?」
「ないない!破棄したのよきっと」
と周りが言う。
言われると確かにアセラ王女かと…不安になる。
私は、怖くなり目を瞑る。
「ティナ、目を開けて?」
優しい声が聞こえた。




