できないダンスレッスン
三日が過ぎ、その間に私には異変が起きた。そう。簡単な魔法ができるようになったのだ!髪の毛も簡単に乾かせる!しかも保湿力も調整できる!最高!
ルファーはこの三日間この屋敷には一切来なかった。代わりにずっといるのが、そう。目の前にいる婚約者のエル…
「エル…もう明日から学園に行くよ?」
エルは私が倒れた日は魔法騎士団の仕事で魔物討伐に行っていたらしい。連絡が来て慌てて帰ってきてくれたみたいだ…仕事大丈夫なのかな…
「そしたら、僕も行こうかな」
笑顔でこちらを見てくる…
前いた世界のことを少しずつ忘れてつつある。これも魔力と関係しているのかな。
私は窓を見つめる…
「今日はお空が綺麗…エルの好きな色みたい」
エルは黙った。あれ、私なんでエルの好きな色知ってるの?あれ?
「ティナ…」
「いやなんか、好きそうだったからかな?えー、なんでだろう」
と私は慌てる。
エルは私を抱きしめる。恥ずかしさが勝ったが、エルからは石鹸のような香りがする。いい匂い…匂いをクンクンとしていると恥ずかしいより好奇心が勝った。
エルの方を見ると、あれ、エル耳が赤い…。
「エル…?」
エルは私を見つめる…ん?これはキスする流れじゃないか!?え?!
私は急に焦りが出てくる。汗ばんでしまう…
「いや、ごめん」
エルは結局離してくれた。あれ?しないの?しないなって感じる私もなんかダメな気がする…
少しギクシャクしたまま次の日になった。朝もお兄ちゃんと登校してた。
学園ではやはり私を見てこそこそとする。なのに、前には女の子がいる。
「おはようございます!私、エリス・モルダーナと申します。」
可愛らしいショートカットの彼女は私に話しかけてきた。少しびっくりして
「初めまして…」
それからと言うもの隣にはアランとエリスが並んでいる。2人ともルファー様派閥で今までのアセラ様にイヤイヤしていたらしい。
アセラ様はあれ以来お休みになっているらしい。
「本日はダンスレッスンを行います。男女ペアになってください。」
エリスは他の人とペアになり、アランしか居なかった。
エリスは公爵令嬢でやはりダンスが上手い。アランは商家の息子記憶のない私。ダメダメだった…
先生もさぞ驚いただろう。そして私たちは…
「あなた達みたいな人は見たことありません。居残りです!」
エリスは大爆笑。あんな先生の顔を見たのは初めてだと笑っていた…公爵令嬢があんな笑う?淑女とは遠い…呆れる…
私は頭を抱え込む。




