第2話 香水の効果
きついにおいする香水は嫌いです。
~ゾナの場合
「あ、やだぁ。いけない。課題を忘れたかも」
ロレーヌ嬢は言う。すると、取り巻きのような男たちが「それなら、俺のを写せよ~」などと鼻の下を伸ばして言っている。これは…俺に向けて言っていたのだろうか?俺の課題は間違いがないからな。全問正解だ。
「バリゾナ様、課題を写させてもらえませんか?」
「課題は自分ですることに意味があるわけで、他人の答えを写しても意味がありませんよ。では、失礼します」
やっぱりターゲットは俺だったのか……。しかし、変な香り。したか?最近風邪気味だからなぁ。鼻詰まってる??
***
なんなの?あの男、なんで私が落とせないの?イケメンで次期宰相間違いなしの超優良物件なのに!
香水の量がいけないのかしら?でもでもっ、香水つけ過ぎが嫌いって殿方も多いし、難しいわよね。この香水は少し香る程度で効果があるって聞いてるけど?
~チョーの場合
俺は隠密作業が得意だ。家業がそうだからだろう。なんかロレーヌ嬢は今日はゾナに粉かけてるみたいだな。
確かゾナは最近風邪気味と言っていたが、香りの調査は大丈夫なのか?鼻が利かないだろう?
へぇ、あの女は男の前とそうでない時と全く違うんだな。男の前だと猫かぶってるのか?分厚い猫だな。
ゾナにあっさり振られてやんの。まぁ、そうだろうな。突然、親しくもない女に課題を写させろって言われて「はい、どうぞ」とはいかないだろう。ロレーヌ嬢はうまくいくと思ったのか?
なんか地団太を踏んで香水をジーっと見てるけど、意味あるのか?香水が助けてくれるのか?
むっ、この香りは知ってるぞ。俺の故郷の方では製造禁止となっているやつだな。効果に魅了みたいな効果があるんだよな。
屋根裏まで香ってくるとはどんだけ振りかけたんだ。臭いぞ。香水はほのかに香るのがいいんじゃないか?俺だけか?そう思うのは。
しかしなぁ、あの香水だって量に限りがあるだろう。そんなにバシャバシャと振りかけてたら、無くなった時にあの女はどうするんだろう?取り巻きの男共はいなくなるはず。
ターゲットに生徒会の連中が入ってるのは残念だな。全員魅了系に耐性があるんだよね。ご愁傷様。
ゾナがダメだったから、次はククレとルクレの方だろうか?アレでも大手商家の子息達だし。でもだから香水の出所とか突き止められちゃうかもよ~。
あとのターゲットはペールか……。国が傾くから香水で魅了とかやめて欲しい。というか効かない。魅了効果のあるものをむやみに使うのはけっこうな犯罪のはず。ククレとルクレに暴かれるんじゃないかなぁ?
出所がわかるといいな。まぁ、最近養子にしたっていう子爵がアヤシイ。子爵の方を洗おう。俺だけじゃなくて、うちの人間総動員で。
~ルクレとククレの場合
「最近、転入してきたクレイン子爵令嬢って君?ロレーヌ嬢って呼んでいいかな?」
(きたきたぁ!ルクレ様とククレ様。二人とも大手商家のご子息よね?私を取りあってイケメン兄弟で戦うの?イヤーんロレーヌ困っちゃう!)
「あれ?ロレーヌ嬢、なんか特殊な香水つけてない?」
(なんでわかるの?っていうか香水の効果で私に話しかけてきたんじゃないの?)
「ええ、まぁ。お父様が亡きお母様のお気に入りだったって」
(嘘だけど)
「「えー!そんな大事なの、最近養子にした子に渡すかなぁ?」」
「渡されたのよ!」
(しつこいわねぇ)
「「見せて、見せて♪」」
(仕方ない、見せよう…)
「コレ…形見?にしては物騒なものだね。東の方の国では製造禁止になってるやつだよ~」
(迂闊!ククレ様とルクレ様は大手商家のご子息だから、各種の目が肥えてらっしゃる。そんな方はみてわかるんだ……)
「えー、中身は普通の香水じゃないんですか?香水の瓶が似てるんじゃないですか?」
「さっきからロレーヌ嬢から漂ってくる香りがこの香水の香りなんだよね」
(だったらなんで魅了されないのよ!)
「「俺らは魅了関係に耐性ついてるから無駄だよ♪」」
「……知らなかったわ。私はどうしたらいいのかしら?」
((知ってただろう!!))
「この香水、俺らに貸してよ!うちに持って帰って詳しく調べるからさぁ」
(そんなことしたら、今まで苦労して魅了した殿方が元に戻っちゃうじゃない!)
「…お父様が、この香水が好きなのよ。明日もこの香水をつけてお父様を喜ばせたいわ…」
((どんな親父だよ?!))
「任せて!この香水とそっくりな香りの香水を作るから。それと交換でどう?それならロレーヌ嬢の父君も悲しまないよね?」
「っそうね」
(大手商家強し!敵に回したくないわ。もう回っちゃったのかしら?)
「そうと決まれば、明日にでもこの香水とそっくりな香りがする香水を作ってくるよ~」
「はい……」
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