意味が分かるとゾクッとする話:マンションで死体を見つけるのは間違っているだろうか。
ある女性がふと目を覚ました。
傍に置いたスマホを見る。
「何だよ…まだ4時半じゃん」
いつもは起床時間の6時でも眠いのに…。
二度寝しようかと思ったが、何気なくカーテンを開けて外を見た。
まだ暗くはあったが、もうすぐ日が昇る…。
その時、向かいのマンションの最上階、1番左側の部屋に目がいった。
「嘘…アレって…」
その部屋のカーテン越しにユラユラとシルエットがうつっていた。
(首つりだ!)
見間違いかもしれない。
でも、気持ち悪くて無視はできない。
女は警察に電話した。
「やだ…本当に自殺だったらどうしよう…」
30分程して、警察がやって来た。
外はすっかり明るくなっていた。
女は外に出て、警官達に
「あそこです」
と最上階の左の部屋を指差した。
その時、女はあまりの恐怖に気を失った。
〈解説〉
女性は何故気を失ったのでしょう?
そこにマンションなんかなかった?
自殺した人なんかいなかった?
いいえ、警官がその部屋に入ると、死後一週間程経過した女性の首つり死体があったそうです。
では何故女性は気を失う程のショックを受けたのでしょう?
…実は、女性が部屋を指差した時、電気が消えていたのです。
発見した時はまだ夜。
部屋の灯りがついていたからカーテン越しに首を吊った女性の影に気づいたのです。
では、一体誰が電気を消したのでしょう?
その人物は何故首を吊った女性を見ていたのにも関わらず、警察に連絡しなかったのでしょう?
それに気づいた女性は恐怖の余り、気を失ったのです。