アリスティア、クロヴィスのために祈ると誓う
アリスティアの祈りは届くのか
「でもクロヴィス様、なんであんな大怪我をしてたんですか?もう、怪我はしないで欲しいです」
僕がそう言うと、クロヴィス様は気まずそうな顔をした。
「すまない、アリス…私は公爵であり、女王陛下の甥にあたる。そのことで、人から狙われやすい立場にあるらしい。私を排除したい人間は多いんだ」
「そ、そうなんですか…クロヴィス様は、いつも頑張ってるんですね…偉いです…」
ちょっとショックを受ける。クロヴィス様はなにも悪いことをしていないのに、その立場のせいで命まで狙われる。クロヴィス様は今まで、そんな怖くてたまらない環境でよく頑張ってきたね。僕、尊敬する。
「それならせめて、僕は毎日クロヴィス様の無事を祈りますね。呪われた黒の僕の願いが叶うかはわからないけど、祈ります」
「…アリス。なんで君はそんなに人に優しくできるんだ?自分を冷遇した両親を怨むでもなく、縁談を押し付けた姉を非難するでもなく、シエルを可愛がりリュックを雇い入れ、私のために毎日祈るなんて。理解できない」
「え?うーん。別に僕は優しくないですけど…そう思うなら、それだけ僕がクロヴィス様を大好きってことでしょうか?」
「…君は、変わってる」
何故か泣きそうなクロヴィス様に、いつもとは逆に僕が頭を撫でた。
クロヴィスはアリスティアの優しさに触れて泣きたくなる




