能力を隠し持った最強のヒーロー
♪テレレッテレー
「ぅ...んぁああ?」
あ、朝か
憂鬱だなぁ、今日も学校と...
僕の名前は石橋蘭香
よく言われるが女っぽい名前
気に入ってはいないが嫌でもない
というか一つ疑問がある
「...なんで平然と俺の部屋にいるんだ....?」
「え、なんでって言われても...ねぇ?」
当たり前みたいに言うなよボケ
「ていうか貴方もう登校時間1時間遅れでぇーっす!」
マジで呪ってやろうか
...と言うのはやめておくことにした
「それはそうとここ男子寮だぞ?なんで女がいるんだか....」
「警備の人に眠ってもらった」
こいつ...頭おかしいの次元超えてやがる.....
で、登校時間とっくに過ぎているのだが...
あ、ちなみにこの学校は寮がついているぞ
男子と女子に分かれてる。なのにこの女はここにいる
正直言って脳みそ卵ボーロ並に小さい
「で?どうするの?あんた」
「どうするも何も...風邪ってことにして休むよ」
「この学校、風邪でも授業受けられる場所あんの知ってる?」
頭がショートする音が聞こえた
何を言っているんだ?風邪でも授業?地獄なのか?いや、そんなのあるはずがない。いやでも仮にあったとしたら?やばいどうしよう。人生詰んだコースなのか...?
「助けてくれアメリア」
「男がそんなダサくていいの〜w」
後で覚えてろよ...クソ野郎が...
「あとさぁ...なんでいつも朝昼夕方晩寝てるわけ?」
「いつも寝てるんだったら早寝早起きくらいして!」
「いつもとは失礼な」
「だっていつも寝てるじゃん」
「ずっと仮眠しているだけじゃないか、言われたら起きるよ」
「んもぉおおお!さっさと起きんかい!!」
と、言いながら腹らへんをぶん殴ってくるアメリア
..........痛くないんだがな...
〜学校〜
「はぁ、やっと説教が終わったと思ったらもう昼かよぉ...」
「あんたが悪いんだわ!」
そして、いつものようにアメリアと弁当を食っていると、
「おいお前、俺と決闘しろ」
と、急に集団の中のボスらしき男が言った
....アホなのかこいつは...まぁ、受けてやるけど...
あいにく俺は学校最弱なんでね、こっちは戦闘力1000以上のアメリアを出させてもらうぜ
「いけっアメリア!腹パン!」
「ポケ○ンじゃないわ私は!」
男がキレ気味に
「おい、最弱の方だよ最弱ぅ」
「........は?」
え、俺?
サンドバックにして遊びたいんだな
でも、たまには本気、出させてもらうぞ?
「いいぜ、不良達」
「あ? 達ってお前、全員相手するきか?ヒャッハー!おいこら子分達ぃ、獲物がいるぞぉおう?ハハハァ」
そして俺は、ナイフをそっと取り出した
「お?それを使うってことはよぉ?死ぬ覚悟があるってことだよなぁあ?」
舐めた真似しやがって、俺だって守るべきものがあるときは守るんだよお!!
刹那、俺は凄まじいスピードで数十人いた子分たちを全滅させた
これだけで体力消耗するのはちょっといけないな
運動不足だ
頑張って運動するかぁ...
すると男が
「た、たのむ....金ならやる...決闘申し込んだことも全部謝るから...殺さないでくれよぉ」
と、絵に描いたように命乞いを始める。金は...ほしいな
どうしようと悩んでいると、
「いや、え、蘭香...?え...っと確かFランカー...だよね?」
あ、やばい
俺は最弱としてまったり生きるつもりだったのに...まずい...ものすごくまずい...
アメリアはBランク。俺の本当のランクは...まぁ、本当のランクというよりかは一度転生したと言ったほうがいいのかな?話すと長くなるけど、俺は前世の記憶が残っている。俺の前世は「ダンザン・シュハイザー」という外国人だった。身体能力がとてつもなくよく、ヒーローと呼ばれていた人物だった。だから俺はその頃の体の動かし方を覚えているからさっきみたいに動けた。だが、能力は本当に最弱だった。当時は絶句したよ...
俺転生ガチャ失敗した...?とか思ってたりした
ただ、前世の記憶をもとに訓練やら特訓やら色々した結果、限界が今の状態。俺の限界、弱すぎ。
てことでこの学園で強くなりたいと思っていたのだが...まさか入学時に早速バレるとは...どうすかな
とりあえず言い訳考えないとなぁ....
「ちょっと、黙り込んで...本当にあんた蘭香なの?」
ものすごく疑心暗鬼になってるな...ずっと一緒にいて、弱者なのもわかっている人に疑われるのはなんとも複雑な気分である。
そこで僕は、
「あれはね、この靴のおかげなんだよ」
「...靴?そんなナ○キですっていう柄の靴になんの仕掛けが...?」
「俺の親が実はすごい魔法使いだったんだよ。それで、弱い俺のために分かりにくい靴に魔法をかけてもらって、今みたいな速度が出せるんだ」
そういうと今度は...
「じゃあ、全部急所をついて殺したのは?あれは常人技じゃないよ。Bランクの私ですらできない技じゃないの...」
すると何やらその騒ぎを聞きつけた学園最強と言われているアンダス・ファストロリアーがやってきた。こいつ...間違いなく俺より............弱い...
なぜかって?まず闘気がないな。強者は全員尋常じゃないほどの闘気がまとっている。なのにこいつは俺の0.3倍くらいの闘気しかない。普通に雑魚だ。
「アメリア...あいつランクはなんだ?」
「え、知らないの?あの人は...てかあの人のことをあいつって言うのやめろ!」
はよ教えてくれ。
俺にとっちゃああいつはクソ雑魚ナメクジなんがな
「で、ランクはなんなんだよ」
「....Xランク。この学園最高のランクがSランクなんだけど、その上がないから、Sランクで1番強い人がなれるランクなの」
「なるほどな...で、そんな人が最弱になんのようなんだろうな」
すると、Xランクというやつが、話しかけてきた
「こんにちは。僕はアンダス。君は?」
「見ての通り最弱の蘭香だよ」
「君...初対面なのにとんでもなく私に敵意があるね?」
「で?だからなんなんだ?」
周りの空気が凍っていくのが伝わってくる
アメリアは目を見開いて会話を聞いている。ほとんどの生徒がそうなっているな
まぁ、敵意があるとはいえど、要件を聞きたいだけだから攻撃は流石にしない...と、思うが...アンダス次第だな
「そうカリカリしないでくれよ...」
「要件はなんだ?」
「僕と....」
急に空気が燃え始める...これは...戦う意志があるのか!?
「決闘をしてくれ」
と、アンダスがいった瞬間...!
アンダスの左腕は...消えていた...
「ぐっ...な...何をした...?」
アンダスが止血をしながら言う
それに僕は....
「差...ってやつだね」
と、呟いた
ちなみに僕が何をしたかっていうと、元々この体についていた最弱の能力「異能返し」という技があった
それを進化させまくって、アンダスが「決闘をしてくれ」といった瞬間アンダスは俺の左腕を魔法で消そうとしていた
それを跳ね返した...ってだけだ。要するに自分の攻撃に当たった間抜けってことだな
〜クラスにて〜
「おい、あいつ、噂の最弱の蘭香...マジでダッセェよなぁ...ww」
と、クラスの人間は俺を嘲笑っていた。ちなみにこのクラスはFクラスの教室。だからまぁ俺より強いと錯覚している奴らがいるわけだけれども...
「これは...ひどいな...」
いじめを受け始めた
最初は暴言という幼稚園生でもできることしかしてこなかったけど、僕が「そんないじめ、幼稚園児でもできるww」
と裏で笑っていたのを見られてしまったようで...今となってはもう椅子しかない。机はバキバキに壊され、まともに授業も受けさせてくれない。まぁ、あとで後悔させるけどな...
そしてある日
いじめっ子のリーダーが
「おい、最弱、俺たちとゲーセン行くぞ」
「.......は?」
なんなんだこいつは...
まぁ、ゲーセン...行ってみるかぁ
どうせ金は全部俺が払うんだろうけど.....
そして、連れてこられたのは...広い空き地...
その瞬間全てを察した俺は、ナイフを取り出していた
「おいおいw、魔法が使えないのかぁ?お前は、この学園の恥なんだよ!!死にさらせクソ野郎!」
といった瞬間、俺に氷魔法と土魔法が飛んできた。Fランクとはいえ、魔法な訳だからそれなりに当たると痛い。
「...プッ...フフフ...」
と笑ってしまった。こいつら弱すぎる...技の精度がゴミのようだ
「んじゃ、こっちの番な?」
その言葉を聞いた瞬間、奴らのリーダー以外の胸を刺した。心臓には達しているはずの深さだ。
すると血を払っている俺を見て...
「お、おいぃ...本気で殺しはしないと思ってたのに...おい!お前...こんなことしてタダで済むと思うなよ!テメェみたいな雑魚、俺にかかれば余裕だからなぁ!!かかってこいやぁあ!」
叫んで恐怖心を忘れようとしているのか...
まぁ、容赦はしないけどな
ゆっくりと、苦しんでから死んでくれ、外道が
刹那
一つ、血飛沫が上がる
二つ、彼の断末魔が聞こえる
三つ、うるさいから喉を潰す
四つ、絶命、する
と、いうのをした結果、二つの時点で死んでしまったよ...もう少し苦しませたかったのに
まぁ、今回の件では片付いたが...これをどう学園側に報告するか...にもよるがな...
〜寮にて〜
早速、寮内ではいじめっ子たちが失踪したことで話が持ちきりだった。だが、俺に教師から声がかかることはなかった
「ん...ぁあ....朝...かぁ...」
と、毎日のように絶望を味わっている僕だが、ついにアメリアに隙を疲れて、尋問されそうになっている...
「ねぇ?なんで本当のこと言わないの?ぶち殺すよ?」
「お前に俺の血が見れるかっつーの」
「というか本当のランク教えてよ!あのXランクの腕を破壊するんだから、それ以上の力があるはずよね?」
その言葉に...反論の余地はなかった
アメリアだけに話すと...心に誓った
「アメリア」
「...なに?」
「今から言うことは外部に漏らすなよ?わかってるよな?」
と、今までにない気迫を放つ
「言わない。いったら即殺してもいい」
「わかった。では本当のランクについて説明するぞ」
「今から100年ほど前、俺は「ダンザン・シュハイザー」という名前の人物だった」
「え、あの伝説の人間...ダンザン...嘘でしょ...」
「俺はその時の身体能力をこの体に移すことができた。それはこの体が小学2年生の時だった」
「その時から自分の能力は一体なんなんだと、調べに調べまくった。だが、見つかったのは「異能返し」ただ一つ」
「絶望、その一言に尽きるよ」
「そして異能返しをなんとしてでも進化させたいと思った俺は、独自の魔法を作り出すことにした。ただ異能返し以外はつけることができないので、異能返しを改造した。その結果、どんな魔法でもそのまま跳ね返すことができる能力にまで進化した」
「だから...アンダスに勝ったんだね...」
「まぁ、これくらいかな?説明は」
「ランク...教えてくれないの?」
...黙っていようとしたが......無理だったか......
言うしか...ないよな....!
「Zランク.....だ」
「Z...?何そのランク...?」
「遙昔に存在したランクだ。ダンザンの頃の時の1番上のランクだな」
「今はもうZランクになる存在がいなくなったと理由でSランクまでとなったが...」
「なるほどね、わかったよ。ありがとう。じゃあこれからはシュハイザー様...とでもいったほうがいい?」
んなめんどいことしないほうがこっちとしては楽だが...どうしようか
「まぁ、いつも通り、蘭香って呼んでくれ」
〜ニュース〜
臨時ニュース...?
僕は今、目の前のテレビに映っている光景が現実化どうかがわからなくなっていた。
アメリアが...攫われた...!?
すぐに監禁場所を特定し、向かった
だが、アメリアの血痕だけが...残っていた...
その時、その監禁場所と思われる廃工場を全て爆破していった
そして、日本中の廃工場を消した時、そいつは現れた
「.......アンダス」
「やぁやぁこんにちは。ダンザン様?」
「なるほどな...ダンザンと勝負がしたいがためにアメリアをさらったな」
「そのとうり!よくわかったね!」
刹那
不意をつかれた俺はアンダスの連撃を喰らってしまった
「はっはっは!伝説の男ダンザンも、大したことはないなあ!全てはこの、アンダス様に使えるのだあ!」
その瞬間、アンダスの腹部、両足、右腕から血飛沫が上がった
「がっ...ぐふっ...ゲホッゲホっ...」
俺はナイフだけでそいつを倒した
出血多量で死ぬだろうよ
放っておいても死ぬ、このまま戦ったって死ぬ。
「お前に...生きる術はねぇんだよ不意打ち野郎が」
「た...すけ...てくれ...お前を.....Xランクにする...から...ガハッ」
アンダスは命乞いをしていた。だがそんなのは気にしなかった。
とりあえず、殺した。もう、用がないからだ。ただ不意をついて殺そうとしてきて逆に殺されたやつに、用なんてもんはねぇ
結局その後、この学園にいた不良や、外道、蘭香に刃向かった人間達は...言うまでもなく...死んだ
例外なく...いや、1人例外がいたな...アメリア...