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お題シリーズ4

迷路 迷子

作者: リィズ・ブランディシュカ



 どちらに出口があるか分からない。


 入り口の方向も、分からない。


 最悪だった。


 迷路の中で迷子になるなんて。


 ここは有名な迷路で、多くの人が遊びに来るレジャー施設の中の一画。


 けれど、今日は平日で人ががらがらだから、誰かについていってこっそり案内してもらうなんて事できない。


 途方にくれるしかできない。


 特にここの迷路はどこも真っ白で、似たような壁しかない。


 目印なんてものは皆無だから。


 一緒に遊びに来た友達が攻略法がある、っていってたから、わくわくしながら試したのに。


 私は迷子。


 つまりからかわれた。


 友人の言葉は、嘘だったのだ。


 騙されてたんだ。


 今頃出口で私の事を笑っているんだろうな。


 悔しかった。


 どこに向かうか分からずに、とぼとぼ歩いていると友達がやってくるのが見えた。


「なんでまだ迷子になってるの?」


 そして、とても不思議そうな顔をしてそんな事を言う。


 あんたのせいだよ。


 と、そう言う前に友人が次の言葉をはなった。


「あっ、ひょっとして出口と入口間違えちゃった? あの方法、入る場所間違えると意味ないんだよね」


 私は自分の思い違いのせいだと知って、がっくりと肩を落とした。


 迷路から出て出口を見たら、入り口とまったく同じだった。



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