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シャドーダンス  作者: 六青ゆーせー
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ミオはボクサーとして、類い稀なスピードを持っている。

そのことが、自分に向かってきた良治の刃をフットワークで避け切らせた。

だが…。


そのために、ミオはもう一歩、踏み込んでしまう。


レディに向かって放たれた刃を、拳が叩いてしまう。

レディを守るには、叩く以外、方法がなかった。


日本刀とミオのグローブが、真正面からぶつかった。


なにっ!


パンチは空振りした。


いや、日本刀の切っ先に、当たったことは当たった。


だが、グローブに触れた場所から、日本刀を構成していた影が崩れていった。

日本刀は、無数のナイフの集合体に豹変した。


してやられた!


唖然とするミオの体に、ドスドスと、ナイフが突き刺さっていく。





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良治は、ボクシング男の影から逃れるために、横に跳び、そのまま二人を追い抜いて、線路の奥に向かって走った。


兄貴と変態女が生きていたのは、騒ぎと声で判っていた。

兄貴と合流しよう!


今はそれしか考えていなかった。

兄貴と合流してこそ、良治の遠距離攻撃も生きるのだ。


良治一人の戦いでは、接近戦に持ち込まれれば、どうしても不利になる。

さっきは奇襲のような攻撃で、なんとか出し抜いてやったが、二度、同じ手は通用しない。


背後で小娘の叫ぶ、「ミオ!」と言う声が聞こえたから、どうやら良治の一世一代の賭けは成功したらしい。

だが、あの花弁の化け物との接近戦など、今でも鳥肌が引かない。


良治の走る先で、突然、バリアーが消えた。


なんだ? 

割れたんじゃねぇ。

自分で消したぞ、あのオッサン?


その先で、変態女が叫びながら走っていた。


何が起こった?

おっさんが、こっちに寝返ったのか?


兄貴なら、パっと状況を理解するのかも知れなかったが、良治には理解できない。

良治は、知らず、知らず、歩調を緩めた。

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