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シャドーダンス  作者: 六青ゆーせー
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手強い相手だ。


ミオは考えていた。

何度もレディの炎に焼かれながらも、冷静に距離を測っている。


だが、その程度の手強さならば、ダンサーチームは常に相手にしている。

それでも、この場所が、もう少し広く、身を隠す場所もあるような地形だったら、長距離でスナイパー型の敵にはでこずるだろう。


彼がもう少し利口ならば、ミオたちを駅の方に誘導するはずだ。

そこならば隠れる場所も多く、トンネルの一本道で、遮蔽物も線路ぐらいしか無い、ここよりもよっぽど有利に長い射程を利用できる。


むろん、そんな誘いに乗るダンサーチームではなかったが。


ナイフが曲がるのも予測できた。

彼は知らないだろうが、ミオたちは渋谷で、この男が一瞬で駅の照明を全て壊すのを見ていたからだ。


直線のコントロールだけでは、階段で遮られた地下駅の照明や電光掲示板、自動販売機など、全ての照明を一瞬で壊せるわけがない。


自在にナイフを曲げられるのに、曲げようとしないのは、企みがあるからに他ならない。

そして、奴は一度、レディの背中に傷をつけていた。


だからミオは、敵の行動が判り切っていた。


冷静に、曲がるナイフを捌いたミオだが、愕然とした。


男は、両手に日本刀を作り上げると、うぉぉ、と叫びながら、突っ込んできたのだ。


実はレディの分銅は、逃げる敵の方が追いやすい。

紐で分銅を回収する構造なので、逃げる敵には直線で攻撃できるが、接近してくる敵には、予測よりも紐を長くしてしまい、楕円軌道を取ってしまう事がある。

今のように、敵が接近することなど、思いもしない場合だ。



完全に裏をかかれた。

ミオは、慌ててレディを護れる位置まで前進した。


裏はかかれたものの、接近戦でミオに勝るような奴ではないはず、と即断した。


長距離スナイパーが、やけを起こして接近戦を挑んだところで、近接戦闘型のミオに敵うはずがない。


ミオは、拳を握りなおし、敵の接近に備えた。

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