表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャドーダンス  作者: 六青ゆーせー
78/99

109

109

アクトレスは、鴉の嘴を微かに開き、舌を糸のように細く、長く伸ばしていた。

影はイメージを具現化させたものなので、自由に姿など変えられそうだが、実は、そう簡単では無い。


そもそも指切りが、影と人との神聖な契約なのだ。

一旦、影の力が定まると、後で姿を変える、という訳にもいかない。

それは、指切りで言うところの、嘘ついたら針千本飲ます、に抵触してしまうからだ。


実際の人間は、どうやっても針を千本飲むなどと言うことは出来ない。だが、仮に出来たら、それは、のたうち回るような苦痛だろう。


影の契約を違えた人間は、本当に、苦しみ悶えながら死んでいくのだ。

そういう例は、欲張って無理な契約をした影繰りがたまに起こすことだ。


アクトレスも、契約で縛られている。


女の格好はしない、と言うのが内容だったが、鴉になり、猫になるにつけ、契約は厳しくなっていったようだ。弟とペアのリングを付けようとして死にかけた。


影は、どういう意味があるものか、クソ真面目に契約の履行を求めるのだ。


だから、舌を伸ばして、バタフライの体を動かす、のはリスクある行動だった。

だが実際問題、アクトレスは鴉の口の中がどうなっているのか知らない。

飼える鳥ではないし、調べたことも無い。


犬と猫の口の中は知っている。


だから、たぶん獣の姿で舌を伸ばすことは出来ないのだが、グレーゾーンで、もしかしたら鴉であれば伸ばせるのではないか、と思いついたのは、今、さっきだ。


何とか三十センチほど舌を伸ばし、バタフライと交信した。


埃の動きで、バタフライが呼吸をしていることに気が付いたのは、はるか前だった。

悪戦苦闘の末、バタフライが呼吸のために伸ばしたロープを、自分の近くに引きずった。


バリアーの三人の目を盗みながらの行動だったので、ずいぶん時間がかかってしまった。

苦労のかいあって、ロープを自分の埋まっている場所に運べた。

そして、バタフライは、ロープの先端から、ドリルを発生させた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ