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シャドーダンス  作者: 六青ゆーせー
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79

「曲がった!」


ハーレーは後輪を滑らせ、強引に方向転換をした。

そのまま全速力で反対車線に飛び込み、匂いを追った。


一方、レディはラピスラズリのペンダントを揺らしながら、絶叫していた。


「右よ!

今の道を右ッ!」


ミオも慌てて運転席のシートを鷲掴みにしていた。


「運転手君、乱暴を言って申し訳ない。

だが、どうしても急がないといけないんだ!」


言いながら、ミオはレディに、もう一度ダウンジングをしてくれるように頼んだ。


「予測していた目的地とは、違うみたいなんだ」




80

その頃、のんきに青山通りを走っていた二台の原チャリは、大男の雄叫びで隊を乱した。


「なんだと!

外堀通りから国道四一三号線だと!」


スマホを怒鳴りつける。


「曲がったら教えろ、と言っただろうが!

追うのに精いっぱい?


俺たちは、そっちだけが頼りなんだぞ!

おやっさんにチクられたくなければ、貰った金だけの仕事をしろ!」


「良治!

引き返すぞ、外堀通りだ!」


言うと、男は対向車線の間に、強引に原チャリを滑りこませた。


アクセルを全開にして走っていたが、いつの間にか良治が横についていた。

大男と良治では体重が五十キロ以上違う。

その差が出たらしい。


「兄貴。

これじゃあ追いつけないぜ!」


良治なりに現状を認識したようだ。

大男の怒鳴り声のせいかもしれないが…。


確かに餓鬼の力は恐ろしい…。


初めは、その殺傷能力を恐れていたが、地下鉄に逃げ込まれてからは完全にイニシィアティブを餓鬼に握られていた。


しかも…。


餓鬼の能力は予測を超えて進化を遂げた。

落ちる上に、エレベーターにでも乗るように、影の柱に乗って上昇したのだ。


だが…。


大男は、ふと気が付いた。


「心配するな良治。

シンデレラの時間は、もうすぐ終わりさ」


「どういうことだい?」


「日本の地下鉄は、残念ながら二四時間営業じゃねぇんだよ。

終電がある。


そうなれば、奴は確実に失速する。

ゆっくりと待てばいいのさ」


良治は感動し、そうだぜ! さすが兄貴だ! と叫んだ。


大男は、さすがに弟分の頭脳を、本気で心配しだした。


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