37/99
58
58
二台の原チャリがヒカリエの前に停車して、男たちは足音も猛々しくエスカレーターを駆け下りた。
わずかの差で、タクシーが停まり、ベルサーチの男、ミオとナイトドレスのレディが飛び出した。
レディはエスカレーターに向かおうとするが、ミオが優しくレディを抱きとめた。
「お嬢さん、ハイヒールでエスカレーターは危険ですよ」
手を引いて、エレベーターに誘導する。
ドアが閉まると、レディは言った。
「誰かが先にきてるよ。あの獣女は、まだみたいだけど」
「もし敵だったら戦いは避けられないか…」
レディは首に下げていたラピスラズリを手に取って、静かに吊るした。
「こいつらも、なかなか強いよ。
二人とも戦闘に特化した能力のようだ。
闘いになったら全力を出さざるを得ない。
でも、狭い場所ではあたしたちに有利だわ」
フフ、とミオは笑って。
「今度は止めないのかい?」
レディも艶やかに微笑む。
「早く仕事を切り上げたいだけよ、あたしは。スイートルームが恋しいのよ」
言うと、レディはミオの唇に吸い付いた。




