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再び美鳥にメールが届いた。
だが、それを読んだ美鳥は深い溜息をついた。
「どうしたんですか、美鳥さん?」
「私たちにとっては朗報だけど、君にとっては災難かもしれないわね」
「え、どういうことですか?」
「応援に来てくれる人が見つかったの。
これは朗報よ。とても凄腕のエージェントだから安心していいわ。
それに永田さんも来てくれるから、サポート体制は万全よ」
誠は首を傾げた。
「じゃあ、何が災難なんですか?」
「サポートしてくれるエージェントが、ちょっと特殊な趣味というか性格というか、なのよ。
もしかすると君に興味を示すかもしれない、そんな気がするの」
「興味?」
「ま、今は逃げきることだけに集中しましょ」
「あ、中野坂上、終点です」
「えっ、新宿まで行けるんじゃなかったの?」
「方南町から中野坂上までの区間は往復運転なんですよ。
ここで荻久保から新宿に向かう電車に乗り換えるんです」
ちょっと時間的に苦しいのではないか、と美鳥は思ったが、口には出さず、ただ頷いた。




