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フォルトゥナ戦記~キモオタだって異世界でモテたい!~  作者: メアー
ギルダム王国式典 前編
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82. 王との約束




 半ば強引に、【雷の魔術師】ユピスはフォルトゥナ教団に加入した。

ギルダム王との謁見の際にもごく自然と、普通に付いて来たのは言うまでもない。


 この国の王エウロ・ギルダム十八世は優秀な王であった。


 継承者争いの為に見えない血が流れる事は、

王族にはありがちな話であるが、先代であるギルダム十七世の

『身内で争う様な醜い王政を正さねばならない』という言葉を切っ掛けに、


 【分権体制】という制度を実施した。コレはただ唯一、一人の王に責任を全て預けるのではなく、各決定権を持つ大臣を複数用意する事で、権力の集中による独裁や、業務集中による、王自身の負担を減らす目的で考え出された案であり、王に最終決定権が名目、形式上存在しているものの、大臣の権威は王に近しく、現代でいう所の【三権分立】に近しい制度である。


 もちろん短所も多々あるが、業務の集中と、たった一つの王座をかけた熾烈な椅子取り合戦はなくなり、王が過労で倒れる様な事態は避ける事が出来た。


 しかし、王の負担が減った所で、実際この国の問題は山積みであった。

痩せゆく土地に病に飢え、広まらない衛生観念に、育たぬ人材、医療従事者や治癒魔術師の圧倒的不足。 


 盗みや犯罪の増加に、モンスターの闊歩、好条件で取り入れた金の魔術師に知恵を借りながらも、綱渡りで国の舵取りをしてきた。


 そこに現れたフォルトゥナ教団を名乗る豊達。

国の各地を訪れ、恐るべき物資量を用いた、力尽くの救済支援をなんと無償で引き受けたのである。その甲斐もあって、傾いたギルダム国の情勢を、一気に立て直すことが出来たのであった。


 もし国が、フォルトゥナ教団を取り込む事が出来れば、安定した国は更に発展を遂げ、国民から支持される豊とフォルトゥナ教団の存在が、国としての威厳を強固なものへとする事が可能になるのだ。


 エウロ王は自分の力の無さ知り、恥を省みず、謁見した豊に対し、国にフォルトゥナ教団の本拠地を移し、根を下ろさないかと提案した。


 豊は王の言う事を飲み込み理解した上で、その提案から生じるデメリットを掲示した。確かに国に根を下ろして活動をすれば、この国は潤うが他の国はどう思うか。


 フォルトゥナの神は全ての者ではなく、ギルダム王国だけ贔屓ひいきしている。囲い込みにより、富や叡智を独占している。と、他の国は羨む事になるだろう。

 持たざる者は持つ人を妬み、欲する者を略奪者へと変えるだろう。未だ、各国は貧困に苦しんでいる所が多い。


 財政で国が傾き、舵が利かなくなれば追い詰められた者は、過酷な戦いを選ばざるを得なくなる。そうなれば多くの人々が犠牲になり、苦しむ事となるだろう。

 フォルトゥナ教団の目的は人類の救済。


 誰もが飢えで苦しまない世界にする為、ギルダム王国に根を下ろす訳にはいかないという都度と、この国の安定化、発展に協力は惜しまないという意志を示した。


 もう既に安定に入り始めていた為、エウロ王は欲張らず、豊の決意を汲み取り

良き友人として協力関係でありたいと申し出た。


 豊はそれを受けた。支援を行い、その代わりとして、フォルトゥナ教団に足りない、【脅威と戦える人材の支援】と、今後、【フォルトゥナ教団の脅威となる者達と対峙する】事を約束した。


 マリーゴールドが約束をただの口約束ではなく、正式な契約として形に残し、自分達の決意を示すべきだと提案。


 ギルダム王国とフォルトゥナ教団は、協力体制にあるという事を国民に示せば、国の威厳と信頼は回復出来るという目論見もあった。


 即座に式典の計画を立て、一ヶ月後、国を挙げての大掛かりな催しが行われる事となった。今すぐにでも契約事態は出来るが、各地から貴族達を呼び寄せる期間を要する為に、一ヶ月という猶予を設けた。


 一ヶ月、ギルダムに国の重役が集まる事となる。

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